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精神科を受診するのは大げさ?と思っている人に知ってほしいこと
抑うつ / 精神科・心療内科
公開日:2025.04.21更新日:2025.04.21
[ Index ]
精神科を受診するのは大げさ?と思っている人に知ってほしいこと
- 「眠れない日が続いているけど、精神科に行くほどじゃない気がする」
- 「気分の落ち込みがあるけど、仕事には行けているし…」
- 「相談したら“甘えてる”と思われそうで怖い」
こうした気持ちを抱えたまま、受診をためらっている方は少なくありません。精神科や心療内科への受診には、今でも“ハードルの高さ”を感じてしまう人が多いのが現実です。
けれど、精神科の受診は「重い病気の人だけの場所」ではありません。こころや脳の不調に気づいたときに、早めに相談できる場所でもあるのです。
この記事では、精神科を受診することへの不安や誤解を解きながら、「大げさかもしれない…」と思っている方にこそ知っておいてほしいことをお伝えします。
「これくらいで病院なんて…」と思っていませんか?
日常生活の中で、心の不調はあらわれます。
- 朝起きられない
- 何をしても楽しくない
- 食欲が落ちた/逆に過食気味
- 集中できない、ミスが増える
- 何となく毎日がしんどい
こうした症状が「続く」「繰り返す」状態は、こころや脳からのサインかもしれません。
にもかかわらず、「この程度で病院に行くのは大げさ」「まだ頑張れるかも」と無理を続けてしまう人は多いです。ですが、これは風邪と同じで、軽いうちにケアした方が回復は早く、負担も少なく済むのです。
精神科に行く人=「特別な人」ではない
- 「精神科に行ってるって知られたらどう思われるだろう」
- 「自分はそこまで重症じゃないから場違いかも」
そのように感じてしまう背景には、「精神科=深刻な病気の人が行くところ」というイメージがあるかもしれません。
でも、実際には以下のような理由で、精神科や心療内科を訪れる人はたくさんいます。
- ストレスによる体調不良(頭痛、胃痛、過敏性腸症候群など)
- 睡眠の悩み(入眠困難・中途覚醒など)
- 気分の落ち込み、不安、パニック
- 仕事や人間関係の悩みで疲れている
- 自分の性格や生きづらさに悩んでいる
つまり、「心の悩みを言葉にできないとき」や「こころの調子が下がってきたとき」に、一つの手段として精神科を使うという選択はごく自然なことなのです。
早めの受診が「悪化を防ぐ」カギになる
多くの精神疾患や心のトラブルは、初期の段階で対応することが回復の近道になります。ところが、「もっとひどくなってから」「もう限界になってから」来院する方も少なくありません。
その結果、治療に時間がかかったり、日常生活への支障が長引いたりしてしまうケースもあります。
精神科は、いきなり薬を出すだけの場所ではありません。まずは状態を丁寧に確認し、「今、どんなことが起きているか」「何に困っているのか」を整理するところから始めます。
早めに話すことで、すぐに薬に頼るのではなく生活の工夫や休養などを組み合わせながら、回復できる場合もあるのです。
相談=「弱さ」ではなく、「適切な対処」
心の悩みを相談することに、「弱い」「甘えている」といった否定的な印象を持ってしまう方は多くいます。でも、体の不調に対して病院へ行くのと同じように、心の不調を整えるために相談するのは、ごく自然な行動です。
むしろ、無理を重ねて問題をこじらせてしまう方が、心の回復には時間もエネルギーも余計にかかってしまいます。
誰にも言えず、1人で抱え続けてきた気持ちを、「まずは話してみる」こと。適切な場所で「相談をしてみる」こと。それが、あなた自身のこころの健康を回復したり維持する第一歩になるのです。
実際の受診はどういう流れ?
精神科・心療内科の初診では、次のような流れが一般的です。
問診票の記入
症状や生活リズム、悩んでいることなどを簡単に書きます。
医師との面談
困っていること、今の状態について医師が丁寧に話を聞きます。時間をかけてゆっくり整理していきます。
必要に応じた対応の提案
薬物療法が必要な場合もありますが、すべての人に薬が処方されるわけではありません。生活面の調整やカウンセリングの提案もあります。
定期的なフォローアップ
状態に応じて、通院の頻度や治療方針を一緒に考えていきます。
「いきなり診断名を言われたらどうしよう…」と不安に思う方もいますが、まずは診療を通して、あなたの様子や状況とお話を聴いて整理するところからなので、そこまで身構える必要はありません。
【まとめ】「早めに相談する力」が、自分を守る
精神科を受診することは、「重い決断」でも「大げさなこと」でもありません。それは、自分自身のこころの状態に耳を傾ける、自然な行動です。
- 不調が続いている
- いつもの自分と違う感覚がある
- 周囲に相談しづらい、でもしんどい
そんなときは、「様子を見る」のではなく、「専門家に話してみる」ことを選んでみてください。
心の不調は、目に見えないからこそ気づきにくく、放っておかれがちです。心の不調は、早めに対応することで悪化を防ぎ、回復もしやすくなります。また一人で抱え込まず、外からのサポートを取り入れることで状況が見えてくることもあります。
名古屋ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院は名古屋の心療内科,精神科,メンタルクリニックです。お気軽にご相談くださいませ
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など