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世界メンタルヘルスデーとは?心の健康のためにできること
精神科・心療内科 / 心理面・思考
公開日:2025.02.06更新日:2025.09.25
10月10日は世界メンタルヘルスデーです。
世界メンタルヘルスデーは、心の健康の重要性を社会全体で考え、誰もが自分らしく暮らすためにメンタルヘルスに対する正しい理解と関心を広める活動を行っています。[1]
心の健康は誰にとっても大切なものです。世界メンタルヘルスデーをきっかけに、一人ひとりが自分や周りの人のメンタルヘルスに目を向け、積極的にケアをしていくことを大切にしていきましょう。
この記事では、世界メンタルヘルスデーやシルバーリボン運動にいて解説します。
後半には、メンタルヘルスの考え方についても紹介しています。
忙しい毎日の中に、ほんの少し自分の心と向き合う時間をつくってみてはいかがでしょうか?あなたのこころの疲れに早く気づけるきっかけになるかもしれません。

世界メンタルヘルスデーとは
世界メンタルヘルスデーは、こころの健康には欠かせない「人とのつながり」を大切にしたイベントです。毎年10月10日に開催され、世界保健機構(WHO)も協賛して国際記念日とされています。
1992年に世界保健精神連盟によって設立され、メンタルヘルスへの意識を高め、偏見をなくすために正しい知識をもってもらうことが目的です。
2024年の東京タワー館内イベントは10月6日(日)に開催されました。
世界メンタルヘルスデー2024のテーマは「今こそ職場でメンタルヘルスを優先しよう」です。応援サポーターにリラックマ就任して、イベントを盛り上げてくれました。[2]
世界メンタルヘルスデーでは、メンタルヘルスへの意識を高め、社会全体でサポートの輪を広げるための啓発活動が行われます。
たとえば、ストレスや働き方などメンタルヘルスに関するセミナー(オンライン含む)や映画の上映です。2024年は9月24日~10月6日に『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』が日本各地で上映されました。[3]オンライン上映会もあり、公式サイトからの申し込み自宅で簡単に無料で見ることができます。
メンタルヘルスを身近に感じ、もっと自分を大切にして生きやすい生活を目指しましょう。
このようなメンタルヘルスの意識向上活動には、シルバーリボン運動も含まれています。シルバーリボン運動については次で解説します。
シルバーリボンとは
シルバーリボンとは、脳や心が原因の疾患(障がい)やメンタルヘルスへの理解を深め、促すことを目的とした運動のシンボルです。[4]
1993年に米国カリフォルニア州で、統合失調症に対する理解を求めることを目的としてシルバーリボンを配布したことから始まりました。
雲のスキマから差し込んだ太陽の光がシルバーに輝き、夢や希望を帯びているように見えたことから、シンボルカラーがシルバーになったのです。[5]
シルバーリボン運動では、脳や心が原因の疾患(障がい)をもった方々が生活しやすい社会の実現に向けて活動しています。日本では2002年に福島県で始まりました。[4]
世界メンタルヘルスデーでは、シルバーリボンの普及や、多くの方に心の健康問題について考えてもらえるように活動しています。
2020年以降、10月10日の世界メンタルヘルスデーには「困難な状況にある人に夢と希望を帯びた光が届くことを願って」と東京タワーがシルバーにライトアップされています。
メンタルヘルスについて考える
メンタルヘルスと聞くとどのようなイメージが浮かびますか?
「気の持ちよう」「根性がないだけ」などマイナスなイメージを持つ方もいるかと思います。
しかし、日本の精神疾患を有する患者数は約614.8万人(令和2年調べ)で外来患者数は増えています。[6]
メンタルクリニックや心療内科の数も増え、心の病気は誰もがなる可能性のある身近な病気といえるでしょう。
自分の心で考えていることを人に話すのはすごく勇気がいる行動です。
ひとりで抱え込むと「あのときこうしておけばよかった」「なんでいつも自分はこうなんだ」とぐるぐる悪い方向にばかり考えてしまいます。
このままでは、心の健康が保てなくなり、うつ病や不安障害などの心の病気などとも関連が出てきてしまうこともあるかもしれません。心の健康を保つためには、セルフケアも大切なのです。
以下のような方法が挙げられます。[7]
- 体を動かす
- 今の気持ちを書き出してみる
- 音楽を聴いたり歌を歌ったりする
- 「できること」「なりたい自分」に目を向ける
誰でもなる可能性があるからこそ、自分でできるセルフケアから始めてみましょう。
誰に相談したらよいのか分からず、ひとりで悩んでいるときや辛い症状が継続している時は、メンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。あなたの心が健康で生きやすくなるようにサポートしています。

まとめ
「世界メンタルヘルスデー」は、心の健康への意識を高め、誰もが安心して暮らせる社会を目指す国際的な取り組みです。毎年10月10日に開催され、2024年のテーマは「今こそ職場でメンタルヘルスを優先しよう」です。
シルバーリボン運動のような啓発活動も広がり、メンタルヘルスについて考える機会が多くなっています。
心の健康は誰にとっても重要な問題で、誰もがなる可能性のある病気です。
日常生活の中で意識的にセルフケアを行いましょう。
たとえば、体を動かす、気持ちを紙に書き出すなどの方法で、あなた自身や周囲の人の心の健康に目を向け、日々のココロのケアを大切にしてください。また必要な時には、メンタルクリニックに遠慮なくご相談ください。
【参考文献】
[1] 世界メンタルヘルスデー|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/mental_health_day/
[2]リラックマごゆるりブログ
https://www.san-x.co.jp/blog/rilakkuma/2024/10/2024-13.html
[3]世界メンタルヘルスデー映画上映プロジェクト2024
https://wmhdfilm.wixsite.com/project
[4] シルバーリボン運動とは|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/mental_health_day/about.html
[5]世界メンタルヘルスデー2024 ~つながる、どこでも、だれにでも~ | SILVER RIBBON JAPAN (mentalhealthday.jp)
[6]第4回新たな地域医療構想等に関する検討会|令和6年5月27日公益社団法人日本精神科病院協会 常務理事 櫻木 章司
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001256794.pdf
[7]こころもメンテしよう 若者のためのメンタルヘルスブック|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/docs/book.pdf
野村紀夫 監修
医療法人 山陽会 ひだまりこころクリニック 理事長 / 名古屋大学医学部卒業
保有資格 / 精神保健指定医、日本精神神経学会 専門医、日本精神神経学会 指導医、認知症サポート医など
所属学会 / 日本精神神経学会、日本心療内科学会、日本うつ病学会、日本認知症学会など








