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パニック発作が起こる前に気づくべきサインと予防策
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公開日:2025.03.10更新日:2025.03.10
パニック発作が起こる前に気づくべきサインと予防策
パニック発作は突然やってくるように感じられますが、実は発作の前にはいくつかの予兆(サイン)があることが多いです。これらのサインに早めに気づくことで、発作を未然に防いだり、軽減したりすることが可能になります。
本記事では、パニック発作の前兆となるサインや、発作を防ぐための予防策について詳しく解説します。
パニック発作の前兆—こんなサインに気づこう
パニック発作は、身体と心の両方にサインが現れます。特に、以下のような症状が出たら要注意です。
身体的なサイン
- 動悸や心拍の増加(理由もなく心臓がドキドキする)
- 息苦しさや過呼吸(深く吸えない感じ、息が浅くなる)
- めまいやふらつき(立っているのが不安になる)
- 手足のしびれや冷感(血流が悪くなることで起こる)
- 胃の不快感や吐き気(ストレスによる影響)
精神的なサイン
- 漠然とした不安感(理由はわからないが、何か怖い)
- 集中力の低下(仕事や勉強に集中できない)
- イライラや落ち着かなさ(常にそわそわする)
- 現実感の喪失(周囲の世界がぼんやり感じられる)
- 「また発作が起きるかも」と考えてしまう(予期不安)
これらの症状が現れたら、発作につながる可能性があるため、早めに対策を取りましょう。
パニック発作を防ぐための予防策
発作の前兆を感じたら、すぐにできる対策を実践することが大切です。以下の方法を試してみましょう。
① 深呼吸で自律神経を整える
パニック発作のときは呼吸が浅くなりやすいため、意識的にゆっくりと深呼吸をすることで自律神経を落ち着かせましょう。
✔ やり方
- 鼻から4秒かけて息を吸う
- 7秒間息を止める
- 8秒かけて口から息を吐く
(「4-7-8呼吸法」として有名)
これを数回繰り返すだけでも、落ち着きを取り戻しやすくなります。
② 身体の緊張をほぐすストレッチ
発作の前兆として、体が無意識に緊張していることがあります。そこで、簡単なストレッチや軽い運動をして、筋肉の緊張を解くことが有効です。
✔ おすすめストレッチ
- 肩をぐるぐる回す
- 首をゆっくり回す
- 両手を上に伸ばして背伸びする
これらの動作をすることで、身体の緊張がほぐれ、リラックスしやすくなります。
③ 「今」に集中するマインドフルネス
パニック発作は、「過去の経験への恐れ」や「未来への不安」から引き起こされることが多いです。そのため、「今、この瞬間」に意識を向けることが発作の予防に効果的です。
✔ 簡単なマインドフルネスの方法
- 目の前にあるものをじっくり観察する(色や形を意識する)
- 手のひらの感触や足の裏の感覚に集中する
- 目を閉じて、周囲の音に耳を澄ませる
「今ここ」に意識を向けることで、不安のループを断ち切ることができます。
④ カフェイン・アルコールを控える
コーヒーやエナジードリンクに含まれるカフェインは、交感神経を刺激し、不安を増幅させる可能性があります。また、アルコールは一時的にリラックスできても、その後に不安感が強くなることがあるため、できるだけ控えた方がよいでしょう。
代わりにおすすめの飲み物
- カフェインレスのハーブティー(カモミール、ペパーミントなど)
- ぬるめの白湯
⑤ 「発作が来ても大丈夫」と考える
パニック発作を恐れるあまり、「また発作が起きたらどうしよう…」と予期不安や、あれこれ不安や最悪のエピソードを考えること自体がストレスになり、発作を引き起こすことがあります。
「発作が来ても、最悪の事態にはならない」
「発作は必ず収まるもの」
このように考え、自分を安心させることが大切です。
まとめ「サインを見逃さず、早めの対策を!」
パニック発作は突然起こるように思えますが、実は前兆があることが多いです。動悸や息苦しさ、不安感などのサインをキャッチしたら、すぐに対策を取りましょう。
発作の前兆として現れるサイン
- 身体的な変化(動悸、息苦しさ、めまいなど)
- 精神的な変化(不安、集中力の低下、イライラなど)
発作を予防するための方法
- 深呼吸で落ち着く(4-7-8呼吸法)
- 軽いストレッチで体をほぐす
- 「今」に集中するマインドフルネスを取り入れる
- カフェイン・アルコールを控える
- 「発作が来ても大丈夫」と考える
これらを習慣にすることで、パニック発作の頻度を減らし、より落ち着いた生活を送ることができるようになります。しかし、症状が強い時や継続している時には、無理をしすぎず、精神科,心療内科,メンタルクリニックなどへ相談されることをお勧めいたします。「パニック発作はコントロールできる」ことを知り、少しずつでも実践してみましょう!