地下鉄名古屋駅 徒歩1分
大人のためのメンタルクリニック
クリニックブログ
Hidamari Kokoro Clinic
突然の発作に備える!パニック発作のセルフケア術
メンタルケア / 運動とメンタルヘルス / カフェイン
公開日:2025.03.03更新日:2025.03.03
パニック発作のセルフケア術
パニック症は、突然の強い不安や恐怖を伴う発作が特徴の疾患です。発作が起こると、激しい動悸や息苦しさ、めまいなどの症状が現れ、コントロールできないような感覚に陥ることがあります。そのため、「また発作が起きたらどうしよう」という不安が強まり、日常生活にも影響を及ぼすことが少なくありません。
しかし、事前に発作への備えをしておくことで、不安を和らげ、落ち着いて対処することが可能になります。本記事では、パニック発作に備えるためのセルフケア術をご紹介します。
パニック発作の仕組みを理解する
パニック発作が起こると、「このまま倒れるのではないか」「息ができなくなるのではないか」といった強い恐怖に襲われることがあります。しかし、パニック発作は実際に命に関わるものではなく、一時的な自律神経の乱れによって引き起こされるものです。
不安を感じると、交感神経が過剰に働き、心拍数の増加や過呼吸などの症状が現れます。しかし、どんなに強い発作でも、時間が経てば必ず収まります。「発作は一時的なもので、必ず落ち着く」と理解することが、発作への恐怖を和らげる第一歩となります。
発作時にできるセルフケア
発作が起こった際には、適切なセルフケアを行うことで、症状を和らげることができます。
① ゆっくりと深呼吸をする
パニック発作が起こると、呼吸が浅く速くなりがちです。過呼吸の状態になると、体内の二酸化炭素濃度が低下し、さらに不安感が強まることがあります。
そこで、「4秒吸って、4秒止めて、8秒かけて吐く」といった深呼吸を意識しましょう。ゆっくりと息を吐くことで、副交感神経が働き、リラックスしやすくなります。
② 「大丈夫」と自分に言い聞かせる
発作が起こると、恐怖や不安が膨らみ、「このまま倒れるかもしれない」といった思考に支配されがちです。しかし、パニック発作は命に関わるものではなく、時間が経てば必ず落ち着くものです。
そのため、「この発作は必ず収まる」「大丈夫、怖がらなくてもいい」と自分に言い聞かせることで、気持ちが落ち着きやすくなります。
③ 体を軽く動かす・別のことに意識を向ける
発作の最中は、不安な気持ちがどんどん強まってしまうことがあります。そのため、意識をそらすことも有効です。
- 手を握ったり開いたりしてみる
- 壁や床を触って、感触を意識する
- 数を数えたり、身の回りの物の色を探してみる
こうした行動によって、意識が発作から逸れ、不安が少しずつ和らぎます。
発作を予防するための日常的なセルフケア
発作の頻度を減らし、安心して生活するためには、日々のセルフケアが重要です。
① 規則正しい生活を心がける
睡眠不足や食生活の乱れは、自律神経のバランスを崩し、発作を引き起こしやすくします。毎日同じ時間に寝起きし、栄養バランスの取れた食事を心がけることで、心身の安定につながります。
② カフェインやアルコールを控える
カフェインは交感神経を刺激し、心拍数を上げるため、パニック発作を誘発することがあります。また、アルコールも一時的にリラックス効果がありますが、翌日に不安が強まることがあるため、適量を心がけましょう。
③ 適度な運動を取り入れる
軽い運動はストレスを軽減し、自律神経のバランスを整える効果があります。ウォーキングやストレッチ、ヨガなど、自分に合った方法で無理のない範囲で続けることが大切です。
④ 瞑想やマインドフルネスを実践する
不安を感じやすい方は、瞑想やマインドフルネスを取り入れるのもおすすめです。目を閉じて深く呼吸し、「今この瞬間」に意識を集中することで、不安な思考から解放されやすくなります。
⑤ 不安を誰かに相談する
パニック症は、一人で抱え込むと不安が増幅しやすくなります。家族や友人、医師に相談することで、気持ちが軽くなり、適切なサポートを受けることができます。
まとめ
パニック発作は突然起こるものですが、事前にセルフケアの方法を身につけておくことで、恐怖を和らげることができます。発作が起こったときには、深呼吸をする、意識をそらす、「大丈夫」と自分に言い聞かせるなどの方法もあります。
また、発作を予防するためには、規則正しい生活や適度な運動、カフェインの摂取を控えるなどの工夫が大切です。無理をせず、自分のペースで向き合いながら、少しずつ安心して過ごせる時間を増やしていきましょう。
もし不安が強い場合は、一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることも大切です。焦らず、無理のないペースでセルフケアを続けていきましょう。