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“息ができない”の正体を解明!パニック発作のリアルと対処法

不安症・不安障害 / パニック症・パニック障害 / パニック発作

公開日:2025.03.15更新日:2025.04.03

“息ができない”の正体を解明!パニック発作のリアルと対処法

「息ができない!」「このまま窒息してしまうかも…」

パニック発作を経験したことがある人なら、一度はこんな恐怖を感じたことがあるのではないでしょうか。突然襲ってくる息苦しさや過呼吸の症状は、本当に命の危険を感じるほど辛いものです。でも実は、その「息ができない!」の正体を知ると、少しずつ恐怖を和らげることができるんです。

今回は、パニック発作時の息苦しさのメカニズムを解説しながら、その対処法までお伝えします。

「息ができない!」の正体は何?

パニック発作のときに起きる息苦しさの正体を、一言でいうと「過呼吸(ハイパーベンチレーション)」です。

過呼吸は、通常よりも早く・浅く・たくさん息を吸ってしまう状態。これによって血液中の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れ、結果的に息苦しさやめまい、手足のしびれなどの症状を引き起こします。

ポイントは、「酸素不足」ではなく、実は酸素が相対的に多すぎる状態だということ!

呼吸をたくさんするほど、二酸化炭素が排出されすぎてしまい、脳が「苦しい」と感じてしまうのです。この仕組みを知らないと、「息ができない!」=「窒息する!」と勘違いして、さらにパニックを悪化させてしまうんですね。

でも大丈夫。パニック発作の息苦しさで本当に窒息したり、呼吸が止まってしまうことはありません。この事実を知るだけでも、少しホッとできるはずです。

息苦しさが怖くなる悪循環

パニック発作の息苦しさは、体の反応だけでなく、「怖い!」という気持ちが大きく関わっています。

  1. ふいに息苦しさを感じる
  2. 「このまま息ができなくなるかも!」と不安になる
  3. 不安によってさらに呼吸が速く浅くなる
  4. 過呼吸が悪化し、息苦しさや動悸が強まる

この悪循環に入ると、「もうどうにもならない!」と思ってしまいます。でもこのループを断ち切る方法についていくつか紹介をいたします。

「息ができない!」から抜け出す対処法

では、実際に発作が起きたとき、どうすればいいのでしょうか?ここではその場でできる具体的な対処法を紹介します。

① 「呼吸を整える」のではなく「吐くこと」を意識

過呼吸状態では、吸いすぎてしまっているので、「吐くこと」を優先します。

  • 鼻からゆっくり4秒吸って
  • 口から8秒かけて、スーッと息を吐く

「吸うより吐く」を長めにすると、二酸化炭素のバランスが戻りやすくなります。慌てて深呼吸するのではなく、吐くことを最優先にしてみてください。

② 「この息苦しさは窒息じゃない」と自分に言い聞かせる

「もうダメだ!」と思うほど、脳がさらに危険信号を送ってしまいます。

「これは過呼吸。私は酸素不足じゃない」 「大丈夫、この苦しさは必ず収まる」

このように、安心できる言葉を自分に言い聞かせると、不安の悪循環を断ち切りやすくなります。

③ 「今」に集中できるテクニックを使う

息苦しさに意識を向け続けると、恐怖が頭の中でどんどん膨らんでしまいます。そんなときは、意識を“今この瞬間”に引き戻すのが効果的です。

例えば…

  • 手元にあるものを触って感触を確かめる
  • 「見えるものを5つ」「聞こえる音を4つ」など、周囲を観察して数える
  • 足裏の地面の感覚や、椅子に座っている感覚に集中する

自分の体や周囲の感覚に意識を向けることで、「息苦しさ」に囚われるのを防げます。

息苦しさを怖がらなくなるために

パニック発作の息苦しさは、「実際には息ができているけど、脳が苦しいと錯覚している状態」です。

「窒息しない」「呼吸が止まることはない」

この事実をしっかり理解し、不安を増幅させないことが、息苦しさを乗り越えるカギになります。

もし今、息苦しさが怖くて外出を避けていたり、一人になるのが不安なら、焦らずゆっくりで大丈夫。自分に合った対処法を見つけながら、少しずつ「怖い!」の感覚を弱めていきましょう。

それでもどうしても辛いときや、発作が繰り返されてしまう時には、無理せず精神科,心療内科,メンタルクリニックに相談してくださいね。あなたが安心して毎日を過ごせるよう、お一人お一人の症状に合わせて治療ケアを提案しております。

参考文献

  • 過換気症候群について
    日本呼吸器学会の「過換気症候群」のページでは、過呼吸の原因や症状について詳しく説明されています。
    一般社団法人日本呼吸器学会

  • パニック発作時の対処法
    埼玉県の資料「パニック発作が起きたら」では、発作時の具体的な対処法がまとめられています。
    埼玉県精神科救急情報センター

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