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家族の接し方|うつ病の人を支えるために知っておきたいこと
非定型うつ病 / 家族と家族関係について / 心理面・思考 / うつ病
公開日:2025.02.26更新日:2025.03.02
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うつ病の人を支えるために知っておきたいこと
うつ病は本人だけでなく、その家族にも大きな影響を与える病気です。身近な人が苦しんでいるのを見て、「どう接したらいいのか」「何を言えばいいのか」と悩むことも多いでしょう。
適切なサポートをするためには、うつ病への理解を深め、無理のない関わり方をすることが大切です。この記事では、家族がうつ病の人を支える際に知っておきたいポイントについてを紹介します。
うつ病は「心の弱さ」ではなく、病気であると理解する
うつ病は、精神的な問題だけでなく、脳の働きやホルモンバランスの乱れが関係している病気です。
「気の持ちようでなんとかなる」「もっと頑張れば治る」といった考えは、本人を追い詰める原因となってしまいます。まずは、うつ病が医学的に認められた病気であることを理解し、本人に責任を求めたり・責めすぎない姿勢を持ちましょう。
避けるべき言葉の例
- 「甘えているだけじゃない?」
- 「気分転換すれば治るよ」
- 「みんな大変なんだから、頑張ろうよ」
推奨される言葉の例
- 「辛いね、無理しなくて大丈夫だよ」
- 「少しずつでもいいから、一緒に進んでいこう」
- 「何か手伝えることがあったら教えてね」
無理に元気づけようとしない
うつ病の人にとって、「元気を出して」という言葉はプレッシャーになることがあります。励ますつもりが、逆に「元気を出さなければいけない」という負担になってしまうことも。大切なのは、無理に元気づけるのではなく、本人の気持ちを尊重し、そばにいることです。
サポートのポイント
- 本人の気持ちに寄り添い、「大丈夫だよ」と安心させる
- 何か話したいことがあれば聞く姿勢を持つ
- 無理に外出やアクティビティを勧めない
日常生活のサポートをする
うつ病の人は、普段できていたことが難しくなることがあります。家事や買い物、食事の準備など、できる範囲でサポートすると、本人の負担が軽くなります。ただし、何でも代わりにやってしまうのではなく、本人のペースを尊重しながら手助けすることが重要です。
具体的なサポート例
- 買い物や料理を一緒にする
- 体調が悪い日は家事を手伝う
- 予定を詰めすぎず、ゆっくり過ごせる時間を確保する
専門的な支援を活用する
家族だけでサポートしようとすると、サポートする側の負担も大きくなります。医師やカウンセラーなど、専門家の力を借りることも大切です。また、家族自身が抱え込まないためにも、相談できる場所を見つけることが重要です。
活用できる支援機関
- 精神科・心療内科の受診
- カウンセリング(本人や家族向け)
- うつ病患者と家族のサポートグループ
家族自身のケアも大切に
うつ病の人を支えることに集中しすぎると、家族自身の心身の健康が損なわれることもあります。サポートする側が疲れ果ててしまうと、長期的に支え続けることが難しくなります。無理をしすぎず、自分自身のケアも意識しましょう。
家族のケアのポイント
- 自分自身も休息をとる
- 一人で抱え込まず、信頼できる人に相談する
- 必要であれば、家族自身もカウンセリングを受ける
まとめ
うつ病の人を支えるためには、病気への理解を深め、無理なく寄り添うことが大切です。以下に今回のまとめを記載いたします。
- うつ病は病気であり、本人の責任ではないと理解する
- 無理に元気づけず、安心感を与える
- 日常生活のサポートを適度に行う
- 専門的な支援を活用する
- 家族自身のケアも大切にする
家族が適切な距離感を持ちながらサポートすることで、うつ病の人も安心して回復に向かうことができます。焦らず、一歩ずつ支え合っていくことが大切です。