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朝起きられない… うつ病と睡眠の関係を知ろう
非定型うつ病 / 生活習慣 / 睡眠障害・不眠症 / うつ病
公開日:2025.02.18更新日:2025.02.18
うつ病と睡眠の関係を知ろう
「朝がどうしてもつらい…」「布団から出る気力がわかない…」そんな悩みを抱えていませんか? うつ病になると、睡眠のリズムが乱れやすくなり、朝起きるのがつらくなることがよくあります。
単なる「怠け」や「甘え」ではなく、脳の働きやホルモンバランスの乱れが影響している可能性が高いのです。今回は、うつ病と睡眠の関係、そして少しでも朝を楽にするための対策についてご紹介します。
うつ病と睡眠の深い関係
うつ病の症状のひとつに「睡眠障害」があります。多くの人が「夜なかなか眠れない」「途中で何度も目が覚める」「早朝に目が覚めてしまい、その後眠れない」といった不眠の症状を抱えています。一方で、「いくら寝ても眠い」「昼間もずっとだるい」という過眠の症状が出る場合もあります。
脳内ホルモンのバランス
特にうつ病では、セロトニンやメラトニンといった脳内ホルモンのバランスが乱れやすくなります。セロトニンは気分の安定や覚醒に関わるホルモン、メラトニンは睡眠を促すホルモンですが、これらが適切に分泌されないことで、夜の眠りが浅くなったり、朝の覚醒がスムーズにいかなくなったりするのです。
また、うつ病の特徴として「日内変動」があります。これは、一日のうちで気分の浮き沈みがある状態で、多くの人が朝に症状が強く出てしまいます。そのため、「朝起きるのがつらい」「午前中は何もできない」と感じるのは、決して珍しいことではありません。
朝を楽にするためのポイント
「朝がつらい」と感じるとき、無理に頑張ろうとすると逆にプレッシャーになってしまうことも。少しでも楽に起きられるよう、以下のポイントを試してみましょう。
1. 睡眠リズムを整える
規則正しい生活リズムを作ることで、体内時計を整え、朝の目覚めを改善しやすくなります。具体的には、以下のような習慣が効果的です。
- 毎日同じ時間に寝る・起きる: 休日も極端に寝すぎないよう注意しましょう。
- 朝起きたら太陽の光を浴びる: 目覚めのスイッチを入れ、セロトニンの分泌を促します。
- 昼間に適度な運動をする: 体を動かすことで、夜にぐっすり眠れるようになります。
2. 寝る前のスマホを控える
スマホやパソコンのブルーライトは、脳を覚醒させてしまい、睡眠の質を低下させます。寝る1時間前にはスマホを置き、本を読んだり、ストレッチをしたりしてリラックスする時間を作るとよいでしょう。
3. 「朝起きなきゃ」と無理にプレッシャーをかけない
「起きなきゃ」と思えば思うほど、精神的な負担が大きくなり、余計に体が動かなくなることもあります。どうしても起きられない日は、「今日は体を休める日」と割り切ることも大切です。焦らず、少しずつペースを取り戻しましょう。
4. 軽い朝の習慣を作る
朝に小さなルーティンを取り入れると、体が自然と目覚めやすくなります。例えば、
- コップ1杯の水を飲む
- お気に入りの音楽をかける
- ゆっくり深呼吸をする
といったシンプルな習慣を続けることで、徐々に朝が過ごしやすくなることもあります。
無理せず、できることから始めよう
朝起きられないことについて、関連するホルモンの影響やうつ病の影響の側面について紹介をしました。少しずつ生活リズムを整えながら、自分に合った方法を試してみましょう。
うつ病は適切な治療で症状が軽快する疾患ですので、「ちゃんとうつ病治療に取り込むこと」が何よりも大切でもあります。
もし「どうしても朝がつらい」「生活に支障が出ている」と感じる場合は、無理をせず、心療内科や精神科に相談することも一つの選択肢です。専門家と一緒に対策を考えながら、無理のない範囲で心と体を整えていきましょう。