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一人が落ち着くけど、孤独が怖い… うつ病と人間関係のバランス
対人関係 / 非定型うつ病 / 心理面・思考 / うつ病
公開日:2025.02.18更新日:2025.03.02
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うつ病と人間関係のバランス
うつ病になると、「誰とも会いたくない」と感じる日が増えることがあります。人と話すことが負担に感じたり、外に出るのが億劫に感じるようになることもあるでしょう。むしろ一人でいると気が楽で、何もしなくてもいい安心感を感じることもあります。
しかし、ふとした瞬間に「このままずっと一人だったらどうしよう…」「誰も自分のことを気にしていないんじゃないか」と孤独を感じ、不安になることもあるかもしれません。
「一人が落ち着くけど、孤独は怖い」 ― そんな矛盾した気持ちを抱えながら、どのように人間関係を築いていけばいいのでしょうか?
今回の記事では、うつ病と人間関係のバランスについて紹介をいたします
一人の時間が必要なのは自然なこと
うつ病のときは、心のエネルギーが低下し、社交的な場面に出ることが負担になりやすくなります。人と会うことで気を遣ったり、話を合わせたりすることがストレスに感じることもあるでしょう。
そんなとき、「一人でいたい」と思うのは、決して悪いことではありません。むしろ、自分を守るために必要な時間なのです。
無理に人と関わろうとして疲れてしまうよりも、まずは「今は一人の時間が必要なんだ」と受け入れることが大切です。
つながりを「ゼロ」にしないことが大切
一人の時間が心地よくても、孤独が長く続くと、逆に不安や寂しさが強くなり、気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
そこで意識したいのが、「つながりをゼロにしない」ということ。
▼ 負担にならないつながりの持ち方
- SNSやLINEで軽くやりとりをする(返信しなくてもOK)
- 「話したいな」と思ったときに電話をかけられる人を1人見つけておく
- 週に1回、誰かと短時間でも会う時間をつくる(家族や親しい友人など)
無理に人と会ったり、長時間のやりとりをする必要はありません。「この人とは、ちょっとつながっていたいな」と思える相手と、無理のない範囲で関わっていくことが大切です。
「人といること=疲れる」にならないために
うつ病のときは、誰かといるだけで疲れることがあります。それは、気を遣いすぎたり、無理に元気に振る舞おうとしたりするからかもしれません。人と会いたくないと感じる時や、体調が悪い時は無理する必要はありません。
しかし、人間関係をゼロイチで考えてしまうのではなく、そんなときは、「ありのままの自分を受け入れてくれる相手」と付き合うことを意識しましょう。
▼ 付き合いやすい人の特徴
- 無理に会話を続けなくても大丈夫な人
- 「今日はしんどい」と言ったときに理解してくれる人
- こちらから連絡をしなくても、気にかけてくれる人
「一緒にいても疲れない」と感じる相手とは、無理なくつながりを持つことができます。
つながり方は人それぞれでいい
人との関わり方に「こうしなければならない」という決まりはありません。誰かと頻繁に会うのが苦手なら、LINEやSNSでゆるくつながるだけでもいいのです。
また、一人の時間が必要なときは、「ちょっと今は休憩中」と思って、自分を責めないことも大切です。
大事なのは、「孤独を感じたときに頼れる場所がある」こと。
それが家族でも、友人でも、カウンセラーでも、オンラインのコミュニティでもいいのです。
「孤独が怖い」と感じたらどうする?
一人が落ち着くけど、孤独を感じるときは、まず「どんなつながりがほしいのか?」を考えてみましょう。
▼ たとえば…
- 気軽に雑談できる相手がほしい➡➡➡SNSやオンラインのつながりを活用する
- 自分の気持ちを話せる場所がほしい➡➡➡カウンセリングやコミュニティに参加してみる
- 何かに参加してみたい➡➡➡習い事やボランティアを検討してみる
「誰かと関わらなければ」と無理に行動するのではなく、「こんなつながりがあれば安心できるかも」と、少しずつ探してみるのもいいかもしれません。
まとめ:自分に合ったバランスを見つけよう
「一人が落ち着くけど、孤独が怖い」と感じるのは、ごく自然なことです。
大切なのは、「一人の時間」と「人とのつながり」のバランスを、自分に合った形で見つけることでもあります。
今回紹介しましたポイントをまとめました
- 一人の時間が必要なときは、自分を責めずに受け入れる
- つながりをゼロにせず、無理のない範囲で誰かと関わる
- 「人といる=疲れる」にならないように、心地よい相手を選ぶ
- どんなつながりがほしいのか、自分に問いかけてみる
焦らず、自分にとってちょうどいい距離感を、少しずつ探していきましょう。