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仕事を辞めるべき? うつ病とキャリアの選択肢を考える
復職 / 心理面・思考 / うつ病
公開日:2025.02.19更新日:2025.03.02
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うつ病とキャリアの選択肢を考える
うつ病を抱えながら仕事を続けるのは、精神的にも肉体的にも大きな負担になります。「このまま働き続けるべきか、それとも辞めるべきか…」と悩んでしまう人も多いでしょう。しかし、衝動的に退職を決めるのではなく、自分にとって最適な選択肢を冷静に考えることも大切です。本記事では、うつ病と仕事の付き合い方について考えるポイントを紹介します。
キャリアの構築について考える
働く上で、キャリアや経験の習得はとても大切です。しかし、ついつい自分の体調や健康を差し置いて、仕事を優先しすぎてしまったりしていないかは注意が必要です。
特に心の不調の場合には、ものの考え方が極端になりやすい傾向や、考えがまとまらずミスをしやすくなってしまう傾向があります。
キャリアの構築or治療・通院…今の自分にとって大切なこと、今取り組むべき優先順位を、冷静になって判断してみる必要があります。
今の仕事が自分に合っているかを見極める
まず、「仕事を辞めたい」と思う理由を整理してみましょう。
チェックポイント
- 職場環境や人間関係がストレスの原因になっていないか?
- 仕事量や責任が過剰になっていないか?
- 仕事自体が自分にとって負担になりすぎていないか?
もし、仕事の内容や環境が大きなストレスになっている場合は、配置転換や業務内容の調整を相談できる可能性もあります。辞める前に、まずは職場での調整が可能か検討してみましょう。
また、うつ病でしんどいために、仕事が負担であると感じる場合には、重大な決断をする前に心の不調の治療を優先した方が良いこともあります。
休職という選択肢を考える
うつ病の症状が強く、仕事を続けるのが難しいと感じる場合は、「休職」という選択肢もあります。
また、医師の診察による病状の判断があれば、休職のための診断書も発行されます。
休職制度の活用
多くの企業では、一定期間休職できる制度があります。傷病手当金などの支援制度を活用すれば、収入面の不安を軽減しながら療養に専念できます。
休職のメリット
- 仕事を辞めずに、心と体を回復させる時間が持てる
- 冷静に今後のキャリアを考える余裕ができる
- 経済的な不安を減らせる(傷病手当金の支給など)
休職制度の有無や条件は企業によって異なるため、人事や上司に相談してみるのも良いでしょう。
退職を決める前に準備しておくこと
仕事を辞めることを考えたとき、メンタルの不調時には特に経済面の不安定さが心への不調やストレスに大きく関連もしてしまいます。退職後の生活を安定させるために、以下の点を確認しておきましょう。
退職前に考えておくべきこと
- 貯金や失業保険で生活が成り立つか
- 再就職の可能性や、どんな仕事なら続けられそうか
- 公的支援(失業保険、障害年金、自立支援医療制度など)の活用方法
特に、うつ病の影響で働くことが難しい場合は、障害年金の申請を検討するのも一つの方法です。
次の働き方を柔軟に考える
もし現在の働き方が負担になっているなら、フルタイム以外の選択肢も考えてみましょう。
またうつ病からの復職直後は、体調を配慮した勤務や環境調整が重要でもあります。
無理のない働き方の例
- キャリアに縛られすぎて、健康や体調面に大きな支障を及ぼしている可能性がないか確認する
- 時短勤務や在宅ワークに切り替える
- 派遣やアルバイトなど、負担の少ない働き方を選ぶ
- 思い切って新しい業界や職種に挑戦する
「今の仕事を辞める=終わり」ではなく、自分に合った働き方を見つけるチャンスと考えることもできます。
まとめ:無理をせず、自分に合った選択を
仕事を続けるべきか、辞めるべきかは人それぞれ異なります。大切なのは、焦って決断せず、自分の心と体の状態を見ながら選択することが大切です。
以下にまとめました
- まずは職場での調整ができるか考える
- 休職制度を利用し、回復に専念する
- 退職を決める前に、経済的な準備をする
- 柔軟な働き方を模索する
仕事は人生の一部であり、無理を続けることが必ずしも正解ではありません。そして、うつ病でつらい時こそ、メンタルの状態を考慮しながら、治療と仕事のバランスを大切にすべきでもあります。
自分にとってベストな選択を見つけるために、周囲のサポートを活用しながら、じっくり考えていきましょう。