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イライラするのは性格?それとも病気?ストレスと脳のメカニズム

易怒性・易刺激性 / 大人の発達障害 / ADHD・注意欠陥多動性障害 / 非定型うつ病 / 双極性障害 / うつ病

公開日:2025.03.28更新日:2025.03.28

イライラするのは性格?それとも病気?ストレスと脳のメカニズム

日常生活の中で、「なんだかイライラする」「ちょっとしたことで怒りっぽくなった」と感じることはありませんか?イライラしやすいのは、単なる性格の問題だと思われがちですが、実は脳の働きやホルモンバランス、さらにはストレスの影響が関与していることがあります。

本記事では、イライラの原因と、それが性格によるものなのか、あるいは脳のメカニズムや病気によるものなのかを詳しく解説します。

イライラのメカニズムとは?

イライラとは、不快感や不安、怒りが生じ、精神的に落ち着かなくなる状態を指します。この状態には、脳の神経伝達物質やホルモンが大きく関係しています。

① セロトニンの不足

セロトニンは「幸福ホルモン」とも呼ばれ、感情を安定させる役割を果たします。ストレスがかかると、セロトニンの分泌が減少し、結果としてイライラしやすくなります(厚生労働省, 2021)。

② ドーパミンとノルアドレナリンの過剰分泌

ドーパミンは快感を生じさせる神経伝達物質ですが、過剰になると興奮しやすくなります。同様に、ノルアドレナリンはストレス反応に関与し、分泌が多くなると神経が過敏になり、些細なことにイライラしやすくなります。

③ ストレスホルモン(コルチゾール)の増加

長期間ストレスを感じていると、副腎からコルチゾールというホルモンが過剰に分泌され、脳の働きに影響を与えます。その結果、感情のコントロールが難しくなり、些細なことで怒りやすくなります(国立精神・神経医療研究センター, 2020)。

イライラしやすいのは性格?それとも病気?

① 性格的な要因

イライラしやすい性格の人には、以下のような特徴が見られます。

  • 完璧主義である
  • 物事をコントロールしたがる
  • せっかちである
  • 感情を表に出しやすい

このような性格を持つ人は、ストレスを感じたときにイライラを自分で抑えるのが難しくなる傾向があります。

② 病気が関与するケース

一方で、イライラが病気の症状として現れることもあります。

  • うつ病➡うつ病の症状として、気分の落ち込みだけでなく、イライラや怒りっぽさが見られることがあります。特に「非定型うつ病」では、過剰な怒りや衝動的な行動が特徴的です。
  • 双極性障害(躁うつ病)➡この病気では、気分が高揚する「躁状態」と、気分が落ち込む「うつ状態」を繰り返します。躁状態のときは、怒りっぽくなったり攻撃的になったりすることがあります。
  • ADHD(注意欠如・多動症)➡ADHDの成人患者は、衝動性が高く、イライラしやすい傾向があります。感情のコントロールが難しく、怒りを抑えられないことが特徴です。

もし「普段の自分とは違うほど怒りっぽい」「些細なことで爆発する」「イライラが長期間続いている」といった場合は、一度メンタルクリニックで相談するのがおすすめです。

イライラを防ぐための対策

イライラを抑えるためには、日常生活の中でできる工夫がいくつかあります。

① セロトニンを増やす生活習慣

  • 朝日を浴びる(セロトニンの分泌を促進)
  • ウォーキングなどの軽い運動をする
  • バナナやナッツ類など、トリプトファンを含む食品を摂取する(セロトニンの原料となる)

② ストレスマネジメント

  • 深呼吸や瞑想を取り入れる
  • ストレスの原因を特定し、解決策を考える
  • 趣味の時間を持つ

③ 怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」

  • 怒りを感じたら6秒待つ(怒りのピークは6秒)
  • 怒りの原因を紙に書き出して整理する
  • 「〇〇すべき」という完璧主義の考えを手放す

まとめ

イライラは、単なる性格の問題ではなく、脳の神経伝達物質やホルモンバランス、ストレスの影響によっても引き起こされます。特に、うつ病双極性障害ADHDなどの精神疾患が関与している場合は、適切な治療を受けることが重要です。

また、イライラを防ぐためには、セロトニンを増やす生活習慣や、ストレスマネジメント、アンガーマネジメントを意識することが効果的です。「最近、些細なことで怒りっぽくなった」と感じたら、ぜひ今回紹介した対策を試してみてください。それでも改善しない場合は、メンタルクリニックで相談してみることをおすすめします。

参考文献

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