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メンタル不調に効く“睡眠リセット法”!ぐっすり眠るためのコツ
睡眠障害・不眠症 / うつ病 / 不安症・不安障害
公開日:2025.03.21更新日:2025.03.24
メンタル不調に効く“睡眠リセット法”!とは
「なかなか寝つけない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」「朝起きてもスッキリしない」こんな睡眠の悩み、ありませんか?
睡眠は、私たちの心と体を回復させる大切な時間です。しかし、ストレスや生活リズムの乱れ、スマホの使いすぎなどで睡眠が浅くなったり、不眠症に陥る人が増えています。特にメンタル不調が続くと、睡眠の質も低下し、さらに心身の状態が悪化する悪循環に陥ることも。今回は、そんな負のループから抜け出すための“睡眠リセット法”を紹介します。
なぜ睡眠とメンタルは関係するの?
睡眠不足が続くと、脳の働きが低下し、ストレス耐性が落ちたり、情緒不安定になったりします。実際、慢性的な不眠症の人は、うつ病や不安障害を発症するリスクが高いことが研究でも明らかになっています(厚生労働省, 2023)。
また、精神疾患の治療中の方も、質の良い睡眠を確保することが回復を早める重要な要素です。睡眠中に分泌されるセロトニンやメラトニンといったホルモンは、心を落ち着かせる働きがあり、感情を安定させる役割を果たします。
今すぐできる“睡眠リセット法”
① 毎日同じ時間に起きる
「早寝早起きより“起床時間固定”が大事!」と言われるほど、起床時間を一定に保つことがカギ。休日もつい寝坊したくなりますが、体内時計をリセットするためには、起床時間を毎日同じにすることが重要です。
➡️ ポイント➡目覚ましをセットして、まずは「起きる時間だけ固定」から始めてみましょう。
② 朝日を浴びる
朝の光を浴びると、体内時計がリセットされ、眠気を誘う「メラトニン」の分泌が夜にスムーズになります。晴れた日は5〜10分、曇りの日でも30分程度、窓際やベランダで朝日を浴びるのがおすすめです。
➡️ ポイント➡「朝イチでスマホを見る」前に、カーテンを開ける習慣をつけると◎。
③ 寝る1〜2時間前のリラックスタイム
交感神経(活動モード)から副交感神経(リラックスモード)へ切り替えるには、夜の過ごし方も重要。寝る直前までスマホやPCを見ていると、ブルーライトが脳を覚醒させてしまうので要注意です。
➡️ おすすめのリラックス法
- ぬるめのお風呂に浸かる(40℃以下で15分ほど)
- 軽いストレッチや深呼吸
- 好きな音楽やアロマでリラックス
④ 寝室の環境を整える
意外と見落としがちなのが、寝室環境です。理想の寝室条件を整えて、眠りやすい空間をつくりましょう。
➡️ ポイント
- 温度:18〜22℃くらいが快適
- 湿度:50〜60%をキープ
- 明るさ:真っ暗 or 間接照明程度
- 音:できるだけ静かに(耳栓やホワイトノイズも◎)
それでも眠れないときは?
「いろいろ試してもダメ…」「そもそも不安や考えごとが止まらない」そんなときは、無理に眠ろうとしないのも大事です。
眠れないと焦るほど、脳が覚醒してしまい逆効果。30分以上寝付けない場合は、一度ベッドを出て、読書や軽いストレッチなど「再度リラックスする時間」を作ってから、再度ベッドに戻るのがおすすめです。
ただし、眠れない日が2週間以上続く場合や、日中の眠気・集中力低下が続く場合は、睡眠障害やメンタル不調の可能性も。早めに心療内科やメンタルクリニックに相談しましょう。
まとめ
睡眠は、メンタルヘルスを守るために欠かせない基盤です。まずは「起きる時間を固定」「朝日を浴びる」「夜のリラックス」を意識するだけでも、眠りの質が変わるかもしれません。
それでも改善しない場合は、一人で抱え込まず医療機関に相談するのが大切です。心と体、どちらも無理をさせず、ゆっくり回復を目指しましょう。
【参考文献】
- 厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針」(2023年改訂版)
- 日本睡眠学会「睡眠障害とメンタルヘルスの関連性」
- 国立精神・神経医療研究センター「うつ病と睡眠障害の関係」
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