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発達障害と大人の生きづらさ、診断を受けるべきタイミングは?
大人の発達障害 / ADHD・注意欠陥多動性障害 / うつ病 / 不安症・不安障害
公開日:2025.03.21更新日:2025.03.24
発達障害と大人の生きづらさ、診断を受けるべきタイミングとは?
大人になってから気づく「生きづらさ」
「人と同じようにできない」「職場や家庭での人間関係がうまくいかない」「頑張っているのにミスが多い」そんな悩みを抱え続けている方はいませんか?
子どもの頃には目立たなかったものの、大人になってから生活や仕事に支障をきたして初めて、「もしかして発達障害かもしれない」と気づく人が増えています。
発達障害は、決して本人の努力不足や性格の問題ではありません。脳の特性によるもので、早めに気づいて適切なサポートを受けることで、日常生活がぐっと楽になることもあります。
では、どんなタイミングで診断を受けるべきなのでしょうか?
大人の発達障害とは
大人になってから発達障害と診断されるケースは決して珍しくありません。代表的なものには以下のタイプがあります。
- ADHD(注意欠如・多動症)➡集中力が続かない、忘れ物が多い、衝動的に行動してしまう。
- ASD(自閉スペクトラム症)➡対人関係が苦手、暗黙のルールを理解しづらい、興味やこだわりが強い。
- 学習障害(LD)➡読み書きや計算など、特定の能力だけが著しく苦手。
厚生労働省によると、日本における発達障害の有病率は約7~8%とされており、決して珍しいことではないのです(厚生労働省, 2022)。
診断を受けるべきタイミング
「ただの性格の問題」と思い込んで我慢している人も多いですが、以下のような状況が続いている場合、一度心療内科,精神科,メンタルクリニックなどの医師に相談してみるのがおすすめです。
1. 仕事や人間関係に支障が出ている
- 頑張っているのに、指示がうまく理解できずミスが多い
- 場の空気を読めず、職場の人間関係がうまくいかない
- マルチタスクが苦手で、締め切りを守れない
2. 生活の中で強いストレスを感じている
- 忘れ物や遅刻が多く、自己嫌悪に陥ってしまう
- 物事がうまく進まず、イライラや不安が募る
- ひとり反省会を繰り返し、眠れない日が増えている
3. 二次障害が出始めている
診断を受けることで得られるサポート
「診断を受けるのが怖い」「発達障害と診断されたらどうしよう」と感じるかもしれません。しかし、診断を受けることで、以下のようなサポートを受けられる可能性があります。
- 適切な治療や支援➡薬物療法や精神療法などで症状を軽減できることもあります。
- 職場での配慮➡障害者雇用枠や合理的配慮を求めるための書類が作成できる場合も。
- 自己理解の促進➡「どうしてうまくできないのか」がわかることで、自己否定から解放されるきっかけに。
まとめ
「生きづらさ」の原因が発達障害にある場合、適切なサポートを受けることで、日々の負担が軽減されることが多いです。
もしも長年抱えている悩みに当てはまることがあれば、「生きづらさ」を一人で抱え込まず、精神科,心療内科,メンタルクリニックなどの医療機関に相談してみることをおすすめします。早めの診断と支援が、あなたの生き方に合ったサポートや、これからの生き方を変えるきっかけになるかもしれません。
参考文献
- 厚生労働省. (2022). 発達障害の理解と支援. https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188508.html
- 日本精神神経学会. (2023). 成人期の発達障害診療ガイドライン. https://www.jspn.or.jp/modules/diagnosis/index.php?content_id=123
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