Hidamari Kokoro Clinic - Sun Road -

よくあるご質問

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全般性不安障害

全般性不安障害を予防する方法はありますか?

メンタルの不調の多くに共通しますが、全般性不安障害ではストレス管理やリラクゼーション法、規則正しい生活習慣を身につけることが予防につながります。また、早期に自分の不安に気付き、専門家に相談することも重要です。

全般性不安障害はどのような原因で発症しますか?

https://nagoya-meieki-hidamarikokoro.jp/speciality/gad/全般性不安障害の原因は複数あり、遺伝的要因、環境的要因(ストレスやトラウマ)、神経伝達物質の不均衡などが考えられています。ただし個人差があり、一つの要因だけで発症するのではなく、複合的な要因が影響していると考えられています。

全般性不安障害は治療できますか?

はい、治療可能です。

認知行動療法を含む精神療法や薬物療法が効果的とされていますが、全般性不安障害は症状が長く継続しやすいので、油断は禁物です。適切な治療を受けることで、症状を軽減し、生活の質を向上させることができます。

全般性不安障害の主な症状は何ですか?

主な症状には、過度な不安感、集中力の低下、眠れない、筋肉の緊張、疲れやすい、イライラ感などがあります。全般性不安障害は比較的に長期間症状が継続してしまうことが特徴です。

全般性不安障害とはどんな病気ですか?

全般性不安障害は、過度な不安や心配が日常生活に支障をきたす状態です。仕事や家庭、健康などに対して、実際の問題がなくても過度に心配してしまいます。

毎日ささいなことが不安でたまりません。これは病気なのでしょうか。

「いろいろなことが不安になる」「常に心配が尽きない」といった状態が続く場合、全般性不安障害(GAD) の可能性があります。

この疾患では、自分でコントロールできない強い不安が長期間持続するため、次のような症状が現れることがあります。

【精神的な症状】

  • 過度な心配や不安感
  • 緊張しやすい
  • イライラしやすい

【身体的な症状】

  • 慢性的な疲れやすさ
  • 頭痛・肩こり・筋肉のこり
  • 不眠
  • 集中力の低下

これらの症状が続くと、生活や仕事に影響を及ぼし、非常に辛い状態になることもあります。

早めの受診で適切な治療を受けることが大切です。薬物療法や精神療法などの治療法がありますので、気になる方はぜひご相談ください。

不安障害の治療はどのようなことを行いますか。

不安障害パニック障害社会不安障害全般性不安障害など)は、脳内の神経伝達物質の変化によって生じることが分かっています。

医師の診察を受け、病状に応じた治療を行います。

  • 薬物療法を併用することで症状を軽減することが可能です。
  • 精神療法(認知行動療法など)を取り入れることで、不安をコントロールしやすくします。

不安障害は治療可能な病気です。
症状がつらいと感じる場合は、早めに専門の医療機関にご相談ください。

双極性障害について

”双極性障害抑うつエピソード”とは、何ですか?

気分が極端に高揚する「躁状態」と、気分が沈み込む「抑うつ状態」の2つの波が繰り返し現れるのが特徴の病気です。かつては「躁うつ病」と呼ばれていました。

抑うつ状態の症状は、一般的なうつ病とよく似ているため、双極性障害と最初は気づかれずにうつ病として初回診断をして治療を介入することも少なくありません。

【双極性障害抑うつエピソードとは】

双極性障害抑うつエピソードとは、双極性障害(躁うつ病)の一部として現れるうつ状態のことを指します。双極性障害は、気分が大きく変動する精神疾患で、「躁(または軽躁)」と「うつ」のエピソードを繰り返す特徴があります。

双極性障害の種類と抑うつエピソード

双極性障害には主に以下の2つのタイプがあり、それぞれの抑うつエピソードに特徴があります。

双極Ⅰ型障害
強い躁状態(躁エピソード)と抑うつエピソードを繰り返す。
躁状態は極端に活動的になり、睡眠が減っても元気、浪費や攻撃的な行動が見られることもある。
その後、エネルギーが枯渇したように強い抑うつ状態に陥る。

双極Ⅱ型障害
軽躁(軽い躁状態)と抑うつエピソードを繰り返す。
軽躁は、気分が高揚し、活動的になるが、社会的に大きな問題は起こしにくい。
しかし、うつエピソードは長く、通常のうつ病と同じような症状が現れることが多い。

双極性障害における抑うつエピソードの特徴

双極性障害の抑うつエピソードは、通常のうつ病(大うつ病)と似ていますが、以下の点で違いがあります。

  • 抗うつ薬単独では改善しにくい(場合によっては躁状態を引き起こすリスクがある)
  • 過眠や過食が多い(非定型うつ病の特徴が強い)
  • 朝よりも夕方のほうが気分が悪いことが多い
  • 過去に躁(または軽躁)状態を経験している

治療のポイント

双極性障害の抑うつエピソードは、最初はうつ病としての症状としてみえることがありますが、うつ病と双極性障害では治療が異なるので注意が必要です。治療には以下の方法が用いられます。

  • 気分安定薬(リチウム、バルプロ酸など):気分の波を抑える
  • 非定型抗精神病薬(クエチアピン、ルラシドンなど):うつ症状を改善する
  • 心理療法(認知行動療法など):ストレス管理や生活リズムの調整

まとめ

双極性障害抑うつエピソードとは、双極性障害の中で現れる「うつ状態」のことです。通常のうつ病と似ていますが、治療法が異なるため、正しい診断と適切な治療が重要です。過去の躁状態の有無を確認することで、双極性障害かどうかを判断する手がかりになります。しかしながら、躁状態のエピソードについてハッキリと自覚も他覚もされていない場合、鬱状態だけではうつ病あるいは双極性障害か最初は分かりづらいことも少なくありません。

初めての診療について

当日に診断書はもらえますか?

うつ病などの症状が深刻で、休職が必要だと医師が判断した場合、または休養によって回復が見込まれる場合、診断書は当日中に発行されることがあります。たとえば初診であっても、病名診断書や休職診断書など、状況や医師の判断に基づいて、当日に発行が可能です。

ただし、傷病手当や精神障害者手帳の申請、または治療経過に関する診断書などについては、一定期間の通院歴や経過観察と作成までにお日にちが必要です。診断書が急ぎで必要な場合は、事前にそれぞれの診断書発行に必要な時間や手続きについて確認しておくと、手続きが円滑に進みます。

詳しくはこちらの「料金ページ」をご覧くださいませ

ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院で対応が困難な方を教えてください

【当院で対応が困難なケース】

  1. 17歳以下の方。
  2. 暴言・大声を出される方。
  3. 興奮状態・暴れる方。
  4. 強い希死念慮(死にたい気持ちが強い)の方、もしくは3か月以内の自殺企図(実際に自殺しようとした人)の方。
  5. 本人不在での医師面談(家族相談など)。
  6. 摂食障害などBMI:16以下の方。
  7. アルコール依存症・薬物依存症の方。
  8. 性同一性障害(GID)の診断。
  9. 精神科病院の退院が1か月以内の方。
  10. 精神科病院の入退院を繰り返している方。
  11. 精神科入院が早期に必要な方。
  12. 労災認定の可能性がある方。
  13. 交通事故などの損害賠償責任の可能性がある方。
  14. 日本語での意思疎通が図れない方(毎回通訳者が同席いただける方は可)。

このような方は、以下の医療機関をお勧めいたします。

  • 他の精神科クリニック(上記症状でも対応可能な精神科クリニックはございます)
  • 入院施設のある精神科病院
  • 内科診療もできる総合病院

初めての受診ですが、当日でもかかれますか?

お問い合わせいただいた多くの方々に、当日受診していただいております。

当日の初診の方が受診できるように、多くのスタッフが毎日診療に従事しておりますのでまずはお電話でお気軽にご相談くださいませ。

※なお当院では予約患者様の診療を優先しておりますので、場合によっては日時調整をお願いすることもあります。また、近隣のグループクリニックの予約の状況をお伝えして調整させていただくこともあります。

マイナ保険証は利用できますか?

マイナ保険証を利用いただけます。

当院ではオンライン資格確認を導入しております。医療機関同士の連携による適切な診療や、薬剤の重複防止・相互作用の確認等を推進することでより安全で質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。

どうして毎日診察しているの?

当院は”皆様がかかりたいと思った時”に気軽に受診できるクリニックを目指しております。

皆様のご都合に応じて受診いただけるように、平日だけではなく土日も診療を行っております。お気軽にご相談くださいませ。

仕事が忙しくて、平日受診が難しいです

当院は土曜日・日曜日も診察しておりますので、お仕事やご都合を考慮しながら受診計画も立てていただけます。

祝日も診察している日があるのでお気軽にお問い合わせくださいませ。

女性医師はいますか?

ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院では女性医師も在籍をしております。

曜日によっては、女性医師のいない日もございますので、あらかじめご了承くださいませ。

今後、曜日は固定しないといけませんか?

通院において、曜日の固定はしなくても大丈夫です(もちろん曜日固定していただいてもかまいません)

当院は電子カルテの導入をしておりますので、患者様の受診の曜日が変わっても情報共有ができるよう努めております。

患者様の皆様にはご都合に応じた、通院をしていただけます。

夜は何時まで診察をしていますか?

平日は夜21時まで、土曜日は20時まで、日曜日は17時まで診療を行っています。

月~金だけではなく、土日祝日も診療を行っていますので、お気軽にご相談ください

精神科と心療内科の違いは何ですか?

心療内科とは精神的・心因的要因が原因で心のバランスが崩れて体に様々な症状が現れる疾患に対するケアを、心と体の両方から治療する科です。(体の症状の一例として、胃痛や頭痛、下痢や嘔吐、動悸・息切れなどの症状があります)

精神科は、体の症状は強く出なくても、心に症状が現れる疾患に対するケアを主に行う科です。(精神の症状の一例として、不安・抑うつ・不眠・イライラ・幻覚・幻聴・妄想などがあります)

ですが上記疾患は、症状の程度によってはっきりと区別できることが難しいというのが実情なのです。

当院は、精神科・心療内科のどちらにも精通しておりますので、当クリニックでしっかりと御相談いただけます。

まずはお気軽にご相談くださいませ。

初回の診察に準備していくものありますか?

マイナ保険証あるいは健康保険証をご持参ください。お薬手帳や各種医療証(自立支援・手帳など)もお持ちの方は受付まで御提出くださいませ。

※紹介状をお持ちの方はご提出ください(紹介状はなくてもかまいません)。

病名や受診歴が、クリニックから連絡されてしまいますか?

ひだまりこころクリニックは、患者様のプライバシーを重視し、患者様の同意なしに個人情報を漏らすことは一切ありませんので、ご安心ください。

ただし、患者様の生命に危険が及ぶ可能性がある場合や、緊急性あるいは特別な状況下では、安全確保のために必要な対応を取らせていただくことがあります。

大人の発達障害・大人のADHDも診てもらえますか?

「大人の発達障害・ADHDかもしれない」とお悩みの方へ

当院では、医師の診察をもとに、心理検査の併用や生活のアドバイスを行い、必要に応じて適切な治療をご提案しております。

また薬物治療については、一人ひとりの状況に合わせて検討し、必要と判断した場合のみ投薬治療を行っています。

まずは、お気軽にご相談ください。

初回の診察で質問される内容はどのような内容でしょうか?

初診時の流れについて

当院では、初診来院時あるいは事前にWEB問診表をご記入・ご回答いただいた後、院内で予診を行います。

診察あるいは予診で聴取する内容の一部としては

  • いつから、どのような症状でお困りか
  • 睡眠や食事などの生活状況
  • ご家族や仕事環境について

などをお伺いします。

答えにくいことがあれば、無理にお話しいただく必要はありませんので、ご安心ください。

健康保険証を使用できますか?それで会社に知られることはありませんか?

受診の際にご持参いただくものについて

ご来院の際は、マイナンバーカードや健康保険証をご持参ください。

当院および健康保険組合には守秘義務があり、個人情報が外部に漏れることはありませんので、ご安心ください。

それでも不安がある方や特別なご事情がある方は、自費診療も対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

子供が発達障害ではないかと心配なのですが、診察を受けられますか?

名駅地下街サンロード院、名駅エスカ院、およびサンシャイン栄院は18歳以上の方を対象とした、心療内科・精神科・メンタルクリニックです。

金山院は20歳以上、あま市本院は高校生以上を対象とした心療内科・精神科・メンタルクリニックです。

オンライン診療を行っていますか?

オンライン診療について

当院では、オンライン診療は実施しておりません。

ご不便をおかけしますが、何卒ご了承ください。

通院について

当日に診断書はもらえますか?

うつ病などの症状が深刻で、休職が必要だと医師が判断した場合、または休養によって回復が見込まれる場合、診断書は当日中に発行されることがあります。たとえば初診であっても、病名診断書や休職診断書など、状況や医師の判断に基づいて、当日に発行が可能です。

ただし、傷病手当や精神障害者手帳の申請、または治療経過に関する診断書などについては、一定期間の通院歴や経過観察と作成までにお日にちが必要です。診断書が急ぎで必要な場合は、事前にそれぞれの診断書発行に必要な時間や手続きについて確認しておくと、手続きが円滑に進みます。

詳しくはこちらの「料金ページ」をご覧くださいませ

マイナ保険証は利用できますか?

マイナ保険証を利用いただけます。

当院ではオンライン資格確認を導入しております。医療機関同士の連携による適切な診療や、薬剤の重複防止・相互作用の確認等を推進することでより安全で質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。

どれくらいの頻度で通院しなければいけませんか?

お薬の効果には個人差があり、特に治療の初期段階では、症状の変化に応じて投薬の微調整が必要になることが多くあります。

そのため、精神症状が安定するまでは1~2週間ごとの通院をおすすめしております。適切な治療を行うためにも、医師の指示に従いながら定期的に受診されることをお勧めいたしております。

予約なしで突然行っても診療してもらえますか?

可能ではありますが、ご予約の方が優先となります。

当院では、患者さまの待ち時間をできるだけ短くするため、基本的に予約制を採用しております。ご予約なしでの受診も可能ですが、ご予約の方を優先的に診察させていただいておりますので、待ち時間が長くなってしまう場合がございます。

「当日のご予約」もお電話にて受け付けておりますので、お気軽にご連絡くださいませ。

車で通院したいのですが、駐車場はありますか?

大変申し訳ございませんが、名駅地下街サンロード院、名駅エスカ院・サンシャイン栄院(栄院)・金山院には当院提携の駐車場のご準備がございません。

ご自身でコインパーキング等、周辺の駐車施設をご利用して頂きますことをご了承くださいませ。

 

なお、SUNSHINE SAKAE施設の駐車場の営業時間は10時~24時となっており、それ以外の時間での入庫はできませんのでご注意くださいませ。

引越などで通院が難しくなった場合、新しい病院へ紹介していただけますか?

患者さまのご都合に合わせた医療機関へ診療情報提供書の発行が可能です。

うつ病や不安障害などの病気であることを、職場や家族に秘密にして通院できますか?

ひだまりこころクリニックでは、患者さまの承諾なく個人情報を外部に漏らすことはありません。

患者さまの個人情報保持に配慮しておりますので、患者さまがご家族や職場に内密にしたまま通院・治療を希望される場合も基本的には可能です。

ただし、こころの病気の治療は、周囲の理解と協力が重要です。ご家族や職場の理解があるとスムーズな回復につながります。また、患者さまの了承の元で、診察に同席いただくことも可能です。

なお、生命の危機に関わるような場合など緊急かつ特別の状況下では必要とされる対応を取らせていただく事がございます。ご了承のほどよろしくお願いいたします。

制度・サポート

【診断書】最短即日発行|うつや不安で通院するとき

うつや不安で通院が必要なとき

うつ病や不安障害など、心の健康を取り戻すための治療を行うとき、診断書が必要となることがあります。特に、仕事を休職するために必要となったり、または生活に支障をきたしている場合には病名の診断書などの提出を求められることが多いです。診断書は医師があなたの症状を評価し、その証拠として発行するもので、仕事の休職やサポートを求める際に非常に重要です。

例えば

  • 初診時に発行されることの多い休職診断書や病名診断書
  • 休職延長の診断書
  • 復職診断書

等があります。これらの診断書は、最短で即日発行できる診断書ですが、その他にも、メンタルクリニックでは傷病手当金申請書や自立支援医療制度の診断書、精神障害者保健福祉手帳などの診断書もあり、これらの診断書には1~2週間程度作成にお時間を頂戴することもあります。

詳しくはHPの「料金」のページで、各種診断書に対する作成期間についてご確認をお願いいたします

マイナ保険証は利用できますか?

マイナ保険証を利用いただけます。

当院ではオンライン資格確認を導入しております。医療機関同士の連携による適切な診療や、薬剤の重複防止・相互作用の確認等を推進することでより安全で質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。

休職の申請への対応は可能ですか?

当院は患者様の状況を把握したうえで、医師が治療上必要と判断される患者様へ休職の診断書を作成させていただいております。

診療・治療法について

当日に診断書はもらえますか?

うつ病などの症状が深刻で、休職が必要だと医師が判断した場合、または休養によって回復が見込まれる場合、診断書は当日中に発行されることがあります。たとえば初診であっても、病名診断書や休職診断書など、状況や医師の判断に基づいて、当日に発行が可能です。

ただし、傷病手当や精神障害者手帳の申請、または治療経過に関する診断書などについては、一定期間の通院歴や経過観察と作成までにお日にちが必要です。診断書が急ぎで必要な場合は、事前にそれぞれの診断書発行に必要な時間や手続きについて確認しておくと、手続きが円滑に進みます。

詳しくはこちらの「料金ページ」をご覧くださいませ

薬を一度飲み始めるとやめられなくなると聞いたのですが?

睡眠薬や抗不安薬などの一部の薬には依存性を認めますが、症状に応じ、適切な量を適切な期間使用することで依存のリスクを最小限にすることができます。

抑うつや不安などの精神症状が重い場合は一定期間、睡眠薬や抗不安薬などを使用した方が早く回復することも事実です。

また、依存性の少ない薬もございますので、お気軽に診察時にご相談ください。

薬の副作用が怖いのですが?

当院では、副作用を抑えたお薬や比較的安全性の高いお薬から慎重に使用し、少しずつ増量することで、副作用のリスクを最小限に抑えるよう努めています。

軽い副作用であれば数日以内に自然に改善することがほとんどですが、予期しない副作用や気になる症状が現れた場合は、無理をせず早めにご相談ください。

心療内科や精神科の薬を飲むとボケたり、性格が変わってしまうのではないですか?

【向精神薬の副作用について】
・向精神薬の中には 眠気などの副作用 が出ることがあり、ぼうっとした感じになることはありますが向精神薬が原因で認知機能が低下しつづけることはありません。
・薬の変更や中止をしたにもかかわらず、薬が体に残り続けることはありません。

【向精神薬の役割とは】
・脳の神経細胞の働きを整え、調子を崩す前の本来の精神状態 に戻す作用があります。
・薬を服用しても 性格が変わることはありません。

正しく服用し、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。

将来妊娠を希望しているのですが、薬を飲んでも大丈夫ですか?

現在授乳していたり、将来妊娠を希望している患者様には、一部の漢方薬や一部西洋薬を除いて、催奇形性などのリスクを理由にお勧めされないお薬もあります。

ただし、精神症状が重く、漢方薬のみでは効果が不十分な場合は、ご相談の上で一時的に西洋薬を使用する場合もあります。

ご心配であれば診察時にお気軽にご相談ください。

セカンドオピニオンに乗っていただけますか?

セカンドオピニオンについて

申し訳ございませんが、当院ではセカンドオピニオンは実施しておりません。

当院では、

  • 当院に通院中の方
  • 初診の方
  • 他院から当院へ転院を希望される方

を対象に診療を行っております。

治療方針や診断に関してお悩みの方は、まずは現在通院中の医療機関で相談されることをおすすめいたします。また、診療のご予約やご相談については、お気軽にお問い合わせください。

病気の原因が身体的なものであった場合、該当する科の病院を紹介していただけますか?

からだの病気が疑われた場合、適切な医療機関を紹介させていただくことも可能です。

休職の申請への対応は可能ですか?

当院は患者様の状況を把握したうえで、医師が治療上必要と判断される患者様へ休職の診断書を作成させていただいております。

ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院では入院は可能ですか?

申し訳ございませんが、当院には入院設備はございません。

通院での診療のみとなりますので、入院が必要な場合は適切な医療機関をご案内させていただきます。ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

臨床研究における個人情報はどのようにしていますか?

≪個人情報保護と臨床研究に関する情報公開(オプトアウト)について≫

「当院は個人情報保護に関する法律や同関連法令等を遵守し,個人情報を保護します。当院は現時点で科学的にもっとも良いとされる治療法を提供しておりますが,臨床研究によってさらに良い医療を開発していく必要があります。臨床研究のうち観察研究(患者様への侵襲や介入がなく,人体から取得された試料を用いず,診療情報などの情報のみを用いて行う研究)については,国が定めた倫理指針に基づき,研究の目的を含めた研究の実施についての情報を通知または公開し,さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要とされています。診療情報や試料等を医学研究に利用するときは,個人情報の保護を厳守します。個々の研究は、臨床研究の倫理指針など様々な法規・規範を遵守し,ひだまりこころクリニック内の倫理委員会等で審査承認を受けてから行います。研究結果は学術雑誌や学会などで公表されますが,個人を特定できる情報は一切含みません。患者様には,ご理解とご協力のほどよろしくお願いします。研究のためにご自分のデータが使用されることを望まれない方は受付にお申し出ください。」

オンライン診療を行っていますか?

オンライン診療について

当院では、オンライン診療は実施しておりません。

ご不便をおかけしますが、何卒ご了承ください。

オンライン診療は行っていますか?

申し訳ございませんが、当院ではオンライン診療は実施しておりません。

受診をご希望の方は、直接ご来院いただきますようお願いいたします。何かご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ご家族の方について

家族が患者に付き添いたいのですが、一緒に診察を受けられますか?

【診察へのご家族の同席について】

患者さまご本人のご了承があれば、診察に同席していただくことは可能です。 ただし、診察の内容や場面によっては、患者さまお一人のみで診察を行い、ご家族にはお待ちいただく場合もございます。

家族がうつ病ではないかと思います。受診を勧めたいのですがどうすればよいですか?

ご家族の心配や気持ちを、ご本人さまに優しく伝えることが大切です。

【気づいた症状を伝えましょう】
・最近 体調が悪そう、疲れていそう に見える
・眠れていない、食欲が落ちた 様子がある
・ゆううつで落ち込んでいる ことが増えた

【専門医の受診を勧めてみましょう】
「心配しているから、一度専門の先生に診てもらってみない?」と、強制ではなく、そっと背中を押すような気持ちで勧める ことが大切です。

心の不調は、早期発見・早期治療が大切です。 ご本人が気づきにくい場合もありますので、焦らず寄り添う姿勢でサポート していきましょう。

うつ病の家族がいますが、接し方について教えてください。

うつ病の患者さまへの対応としては、病状の為に意欲が湧かなくなってしまっている、考えが上手くまとまらない、特徴があるということを理解が大切です。

そのため、”無理に励まさない”、”回復を待つ”、”色々な面で支える”ことなどが重要です。「死にたい」「消えたい」など希死念慮がある場合は、早急に受診が必要です。

家族が通院しているようですが、本人に秘密で話を聞けますか?

当院では個人情報保護のための守秘義務を厳守しており、ご本人の同意なしに病状についてお話しすることはできません。

ただし、ご本人が了承された場合は、診察時にご家族やご関係者の方が同席することが可能です。ご本人様の診察の際に、医師と一緒に病状について話し合うことができますので、ご希望の際は事前にご相談ください。

社員が通院しているようです。職場の対応について電話で話を伺えますか?

個人情報について守秘義務がございますので、ご本人の同意なく病状についてお話することはできません。患者さまご本人の了解を得た上で、ご一緒に診察にお越しください。

漢方薬について

漢方薬を他の薬と併用して服用するとき、どんなことに気をつければよいですか?

二種類以上の漢方薬を同時に服用するときに問題になるのは、一方の薬の薬効が期待通りに現れなかったり、逆に薬効が増強されるなど思わぬ現象(相互作用)が起きることです。

したがって、二ヶ所以上の病院や薬局で貰ったお薬を自分の判断で併用することは絶対避けてください。

もちろん漢方薬の併用だけではなく、最近では、西洋薬と漢方薬の併用も多くなり、併用することによりそれぞれの長所短所を補い、より効果的な治療が期待される場合もありますが、中には併用することが禁じられている薬もあります。

漢方薬はなぜ「食前」「食間」なのですか?

食事を基準に薬を服用する方法は、食事に合わせて服用することで飲み忘れることがない事からという理由で一般的に行われています。

なお、”漢方薬の食前または食間での服用”は胃の中がカラになっているほうが薬効成分が良く吸収されると考えられたからでもあります。しかし「食前、食間に飲むと胃が悪くなって困る」という方や飲み忘れた場合には食後に服用しても差し支えありません。

漢方薬を水以外で服用しても良いですか?

漢方薬は、水又はお湯にて服用してください。

子どもの場合など、苦くてどうしても飲みにくい場合は、水あめを絡ませて服用したり、服用後に水で口をすすぐなども可能です。

お茶やコーヒー、牛乳やジュース、お酒で飲むと症状によっては悪影響をもたらすことがありますので、やめましょう。

肩こりに効く漢方薬があると聞いたのですが。

葛根湯という漢方薬が、肩こりにも効くといわれています。

一般的には、葛根湯は風邪に効くとされています。それは、体温を上げて生態防御反応を高めるといわれているためです。

肩こりに効くのは、葛根湯は自然と発汗させ、筋肉のこわばりを緩めて痛みを取り除くからです。筋緊張状態を緩和させる効果があり、緊張性頭痛にも幅広く応用されています。

ただし、葛根湯はすべてのかたに適応しているわけではありませんので、主治医にご相談くださいませ。

半夏厚朴湯とは、どのような漢方薬ですか?

のどに梅干の種のようなものが詰まった状態「梅核気」の病証を治療する薬です。

梅核気とは怒りやストレス等の不快症状が原因となり、消化器や呼吸器の機能が低下した結果として形成されます。それが食道にあると、のどの違和感や不快感となり、気道にあると胸がつかえるといった症状になります。半夏厚朴湯は梅核気を散らし、滞る消化器機能を回復させる効果があります。

半夏白朮天麻湯って何に効くんですか?

半夏白朮天麻湯とは、めまいに効く漢方です。

漢方では、めまいは体内の水の巡りが悪くなることで引き起こされるといわれています。

生薬中のタクシャ、ブクリョウ、ソウジュツなどの効果により改善します。

更にエキス剤では唯一直接めまいを改善する薬能を有する天麻が含有されている方剤でもあります。

柴朴湯とはどのようなお薬なのですか?

のどに梅干の種のようなものが詰まった状態「梅核気」の病証を治療する半夏厚朴湯に小柴胡湯を加えた方剤です。

梅核気は怒りやストレス等の不快症状が原因となり、その症状を和らげるのが半夏厚朴湯ですが、更に小柴胡湯の中の柴胡がストレス症状を和らげることが出来ます。

他に蘇葉、半夏等の生薬にもストレスを和らげる作用があります。

慢性的な疲労に効く漢方を教えてください。

補中益気湯という漢方薬があり、疲労感や倦怠感、手足のだるさなどの改善が期待できます。

気の状態を補う処方としてよく用いられ、体力や気力をつけるためにおすすめの漢方薬です。食欲がなく、胃腸機能が低下した方に効果的で、高齢者にも効果的です。長く服用することで体質改善も期待できます。

加味逍遙散の効果を教えてください。

加味逍遙散は、主に女性の精神不安、月経前症候群、冷え症、虚弱体質、月経不順等に使用されますが、実は男性に対する有効性(神経症)も非常に高いという報告があります。

血分が不足するとイライラして怒りっぽくなり、憂鬱になる、頭痛やめまいが起こります。そのため、肝臓に働きかけて、肝臓の動きを活性化させ、機能回復に働きかけるのです。

柴胡加竜骨牡蛎湯とは、どのようなお薬なのですか?

柴胡加竜骨牡蛎湯とは神経の高ぶりを抑え、それに伴う不安や焦燥感を間接的に緩和する漢方薬です。

パニック障害やイライラに伴う不眠に使われることが多いです。最近ではアロマターゼ阻害作用を有するという報告があり、男性更年期でも応用され始めています。

また脱毛症における漢方の第一選択薬でもあります。

白虎加人参湯は何に効くのですか?

白虎加人参湯とは含水硫酸カルシウムを主成分とする石膏やハナスゲの根茎である知母を中心として身体を冷やす効果がある漢方薬です。

全身のほてりが気になる患者様に使用していただけます。

他、人参やコウベイで身体を潤わせる作用があります。

桂枝茯苓丸とは、どのような漢方なのですか?

桂枝茯苓丸とは血行不良を改善する漢方です。血行不良が原因で起こる月経痛、無月経、生理不順、不正出血に使用されます。ほか、頭痛、肩こり、腰痛などの改善にも使用されます。

ボタン科のボタンの根皮の生薬ボタンピは主成分ペオノールが駆瘀血(血行を改善する)作用を有しております。同じくバラ科のモモの種子トウニンはアミグダリンを主成分とし、同じく駆瘀血作用(血行を改善する)作用を有しております。

芍薬甘草湯は、どのようなお薬ですか?

芍薬甘草湯は筋肉の異常なけいれんやこむら返り、あるいは腰痛・神経症・生理痛・胃痛などの痛みの緩和に対して用いられます。

薬効は筋肉緊張の緩和です。とても即効性がある漢方薬です。

六君子湯はどのようなお薬ですか

六君子湯は胃腸が弱い、食欲がない、疲れやすい、手足が冷えやすいというような症状に効果があります。

消化器や呼吸器の機能が低下すると、飲食や呼吸から獲得する活動エネルギー量が低下し良好な体内バランスが維持できなくなります。そのため、からだ内部の水分流津も停滞し、食欲低下・腹部の使えや張り・嘔吐あるいは下痢などが起こります。

体質の改善を目的に使用する漢方ですので、まずは1ヶ月をお目安にご服用下さい。

血行不良を改善するための漢方薬はありますか?

桂枝茯苓丸という漢方薬があります。

血行不良を改善する漢方で、血行不良が原因で起こる月経痛、無月経、生理不順、不正出血に使用されます。ほか、頭痛、肩こり、腰痛などの改善にも使用されます。

漢方薬の名前が難しいのはなぜですか?

漢方薬の名前にはそれぞれ意味があるのでどうしても複雑になります。

例えば、名前の付け方には次のようなものがあります。

①配合されている主な生薬の名前に由来するもの

葛根湯、麻黄湯

②その薬の効果を表しているもの

補中益気湯…お腹(中)を補って元気を益す(胃腸機能を補って元気をつける)効果がある。

①と②の両方

半夏瀉心湯…半夏という生薬が配合され、心(みぞおちのあたり)の詰まった余分なものを取り除く、または心のもやもや(精神神経症状、不安)を取り去る(瀉する)効果がある。

漢方のエキス剤とは何ですか?

湯剤、散剤、丸剤として服用されていたものからエキス分を抽出し、水分を蒸発させて「乾燥エキス」として加工したものです。これを漢方エキス製剤といいます。

うつ・うつ病について

うつ病が再発するおそれはありますか?

うつ病がぶり返しやすい病気であるため、再発を予防することが大切です。

抑うつ症状が改善し、気分が軽くなってきたと感じるタイミングでは、「(良くなっているから)治療をやめたい」と思う方も多くいらっしゃるかと思います。

しかし、処方する薬には「症状の改善、状態をよくする」という働きに加えて、『状態を維持する』という効果もあります。

個人差はありますが、症状の改善がみられても『状態を維持する』ために、およそ半年から1年間は薬の服用を続ける必要があります。また、うつ病になりやすい「ものの見方・考え方」など自分の考え方のクセを知ることで、自分なりにものの見方を調整して、過ごし方や関わり方を見直しながら再発を予防することも大切です。

うつ病の薬って安全でしょうか?副作用ってありますか?

うつ病の治療で使われる抗うつ薬には様々な種類があり、それぞれに特有の副作用があります。一般的には、消化器系の問題や眠気、排尿に関する症状などが起こることがあります。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使用し始めると、吐き気や胃の不快感などの消化器系の副作用が現れることがあります。

一方、SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)では、排尿に関する問題(尿が出にくい、過剰に出る、または急に我慢できなくなること)や、消化器系の不調、頭痛、血圧の上昇などの副作用が見られることがあります。NaSSA(ノルアドレナリン・セロトニン作動性抗うつ薬)は、特に眠気が強くなることが多く、加えて体重が増えることもあります。

三環系および四環系の抗うつ薬では、神経伝達物質「アセチルコリン」の働きを抑えるため、抗コリン作用として便秘や排尿困難、口渇といった副作用が現れることがあります。

これらの副作用は、薬を飲み始めた初期に多く見られることがありますが、通常は時間と共に軽減していきます。

うつ病治療はどれくらいの期間がかかるのですか?

うつ病の治療において、症状の改善が見られるまでの期間には個人差がありますが、一般的には約3ヶ月ほどで改善が始まるとされています。しかし、実際には内服を開始して2週間後から少しづつではありますが、睡眠や食欲や外出の頻度や、急に涙が出ることの軽減など、日々治ったという自覚がハッキリしないレベルでゆっくりと症状の改善を呈してくることがほとんどです。

さらに、再発を防ぎ、完全に元の生活を取り戻すためには、治療に数ヶ月から1年程度かかることもあります。

【まとめ】治療の目安としては、以下のような期間が必要とされます

  • 初期段階では、十分な休息をとりながら薬を服用し、内服後2週間くらいで少しづつ体調の変化がみられ始めますが、うつ病の症状を軽減するまでに約6〜12週間がかかります。
  • 症状が安定してきた後も、安定した状態を維持する期間は約4〜9ヶ月程度が一般的です。
  • 最後に、日常生活に徐々に戻り、再発のリスクをしっかりとコントロールするだけ病状治療をするためには、約1年ほどの期間が必要となることがあります。

心筋梗塞とうつ病には何かしらの関係がありますか?

心筋梗塞といった心臓疾患とうつ病には関連があるとされています。

【理由1】心筋梗塞を発症した後、3ヶ月以内にうつ病やうつ症状が現れる頻度は20~45%程度であるという報告もあります。

【理由2】また、元々うつ病を抱えている人は、そうでない人に比べて心筋梗塞を発症するリスクが高いという研究結果もあります。

このことから、心筋梗塞とうつ病には相互に影響し合う関係があると考えられています。

アトピー性皮膚炎とうつ病に関係はありますか?

アトピー性皮膚炎とうつ病には相互に影響を与える関係があります。

ストレスはアトピー性皮膚炎の発症や症状の悪化を引き起こす要因の一つとされており、そのためアトピーにかかること自体が心理的なストレスとなり、うつ病などの心の負担を増大させることがあります。

さらに、アトピー性皮膚炎による慢性的な症状や見た目の問題は、社会的な関わりに影響を与え、生活の質(QOL)の低下を招きます。これにより、治療への意欲が低下したり、自己管理が難しくなることがあります。

このように、アトピー性皮膚炎とうつ病はお互いに悪影響を及ぼし、悪循環を引き起こすことがあります。

糖尿病とうつ病に関連はありますか?

糖尿病患者は一般的に、うつ症状を抱える割合が高いことが知られています。

さらに、うつ病と糖尿病を同時に発症した場合、糖尿病単独の場合と比べて、生存率が大幅に低下する傾向がみられます。

ある研究によると、高齢のうつ病患者で糖尿病を持つ人に対して適切な治療介入を行うと、5年後の死亡率が低下することが報告されています。

身体疾患とうつ病には関係があるのですか?

一見関係がないように思われるうつ病と身体疾患ですが、実は身体疾患がうつ病の発症要因となることがあります。例えば、糖尿病や高血圧、心筋梗塞、がんといった慢性疾患によるストレスが抑うつ状態を引き起こすことがあります。また、脳血管障害など脳に器質的な異常を伴う病気では、うつ病の症状が現れることもあります。

さらに、うつ病によって内分泌系や免疫系のバランスが崩れ、それが身体に悪影響を及ぼすケースもあります。

うつ病に男女差はあるのですか?

日本におけるうつ病の生涯有病率は6.5%(DSM-IV基準)とされており、発症率は男性に比べて女性の方が高く、およそ1:2の比率で女性が多いと報告されています。

この男女差の背景には、女性ホルモンの変動や妊娠・出産といったライフイベントが関係していると考えられています。ホルモンバランスの変化が影響する具体的な例として、月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)、産後のマタニティブルー(産褥期うつ病)、さらには更年期障害が挙げられます。また、女性に多い甲状腺機能の異常(甲状腺ホルモンの過剰分泌や低下)が、うつ病の発症に関与することもあります。

女性特有のうつ症状としては、料理を作ることが億劫になる、スキンケアや化粧を面倒に感じる、洋服に対する関心が薄れるといった日常生活の変化がみられることがあります。

うつ状態にはどんな種類がありますか?

うつ状態にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や症状の特徴が異なり、うつ病として様々な分類がなされています。主なものを紹介します。

1. 大うつ病(うつ病 / 大うつ病性障害, MDD)

最も一般的なうつ病のタイプで、抑うつ気分や興味・喜びの喪失が2週間以上続く状態です。倦怠感、食欲や睡眠の変化、集中力の低下、自責感、希死念慮などが見られます。

2. 持続性抑うつ障害(気分変調症, PDD)

軽度から中等度のうつ状態が2年以上続く慢性的なうつ病です。大うつ病ほどの重症度はないものの、長期間にわたるため生活の質に影響を及ぼします。

3. 産後うつ病(産褥期うつ病)

出産後にホルモンの急激な変化や育児のストレスが原因で発症するうつ病です。通常、出産後数週間から数か月の間に現れ、症状がひどい場合には赤ちゃんへの関心すら薄れてしまうことがあります。

4. 月経前不快気分障害(PMDD)

月経前症候群(PMS)の重症型で、月経前のホルモン変動に伴い、強い抑うつ症状や感情の不安定さが現れます。月経が始まると症状が改善するのが特徴です。

5. 双極性障害(躁うつ病)に伴ううつ状態

双極性障害では、躁(気分の高揚)と抑うつが周期的に繰り返されます。通常のうつ病と異なり、過去に躁状態や軽躁状態を経験している点が特徴です。

6. 非定型うつ病

過眠や過食、拒絶に対する過敏さが特徴のうつ病です。通常のうつ病とは異なり、楽しい出来事には一時的に気分が改善する「気分反応性」が見られます。

7. 仮面うつ病(身体症状を伴ううつ病)

典型的な抑うつ気分は目立たず、頭痛やめまい、胃の不調、肩こりなど身体的な症状が前面に出るタイプのうつ病です。特に高齢者に多くみられます。

8. 反応性(心因性)うつ病

強いストレスや喪失体験(離婚、失業、身近な人の死など)が引き金となって発症するうつ病です。ストレス要因が明確であることが特徴です。

9. 認知症に伴ううつ状態

高齢者では、うつ症状と認知症の初期症状が似ていることがあり、「仮性認知症」と呼ばれることもあります。適切な治療により回復する可能性があります。

これらのうつ状態は、それぞれ異なる原因や治療法があるため、自己判断なさりすぎず精神科や心療内科,メンタルクリニックにて診断を受けることが重要です。

うつ病になると、どのような症状になるのですか?

うつ病になると、気分や思考、身体の状態にさまざまな症状が現れ、気分の落ち込みや興味・関心の喪失といった精神的な症状に加え、体重の減少、倦怠感、不眠などの身体的な症状も伴うことがあります。

主な症状を以下に紹介します。

1. 気分の変化

  • 抑うつ気分(強い悲しみや憂うつ感が続く)
  • 興味や喜びの喪失(以前楽しめたことに関心が持てない)
  • 焦燥感やイライラ(落ち着かず、不安や苛立ちを感じる)

2. 思考や認知の変化

  • 思考のネガティブ化(自分を責める、悲観的な考えが浮かぶ)
  • 集中力や判断力の低下(仕事や勉強に集中できない)
  • 希死念慮(「消えたい」「死にたい」と考えることがある)

3. 身体の変化

  • 睡眠障害(不眠または過眠)
  • 食欲の変化(食欲不振や過食)
  • 倦怠感・疲労感(常に体がだるく、何をするのも億劫)
  • 頭痛・胃痛・肩こりなどの身体症状(原因不明の不調が続く)

4. 行動の変化

  • 活動量の低下(外出や仕事が困難になる)
  • 対人関係の回避(人と話すのがつらくなる)
  • 泣きやすくなる、または感情が鈍くなる

5. 身体的な不調

うつ病は「心の病気」と思われがちですが、身体にも影響を及ぼします。

  • 慢性的な疲労感(十分に休んでも疲れが取れない)
  • 頭痛や胃痛(検査をしても異常がないことが多い)
  • 肩こりや動悸、めまい
  • 体重の変化(食欲不振による体重減少、過食による体重増加)

6. 行動の変化

うつ病になると、日常の行動パターンも大きく変化します。

  • 朝起きるのがつらくなる(特に朝の気分が悪い「日内変動」がある)
  • 趣味や好きなことに興味がなくなる(何をしても楽しいと感じられない)
  • 仕事や家事が手につかなくなる(集中力の低下、意欲の喪失)
  • 人との関わりを避ける(対人関係が負担に感じられる)
  • お風呂や着替えが億劫になる(身だしなみに無頓着になる)

7. 重症化すると現れる症状

うつ病が悪化すると、より深刻な症状が出てくることがあります。

  • 強い無気力感・絶望感(「何をしても無意味だ」と感じる)
  • 希死念慮(死にたい気持ち)(自殺を考えることがある)
  • 現実感の喪失(周囲の出来事が遠く感じられる)

8. うつ病の症状は個人差がある

うつ病の症状は人によって異なり、すべての症状が一度に現れるわけではありません。また、日によって調子が良いときと悪いときがあるのも特徴です。また人によっては「なんとなく元気が出ない」「体の不調が続く」といった軽い状態の表現から、日常生活が困難になるほど重症化する場合もあります。

「気分の落ち込みが続いている」「以前のように楽しめない」「身体がだるくて動けない」といった症状が2週間以上続く場合は、早めに精神科,心療内科,精神科,メンタルクリニックなどの医療機関へ相談することが大切です。

”双極性障害抑うつエピソード”とは、何ですか?

気分が極端に高揚する「躁状態」と、気分が沈み込む「抑うつ状態」の2つの波が繰り返し現れるのが特徴の病気です。かつては「躁うつ病」と呼ばれていました。

抑うつ状態の症状は、一般的なうつ病とよく似ているため、双極性障害と最初は気づかれずにうつ病として初回診断をして治療を介入することも少なくありません。

【双極性障害抑うつエピソードとは】

双極性障害抑うつエピソードとは、双極性障害(躁うつ病)の一部として現れるうつ状態のことを指します。双極性障害は、気分が大きく変動する精神疾患で、「躁(または軽躁)」と「うつ」のエピソードを繰り返す特徴があります。

双極性障害の種類と抑うつエピソード

双極性障害には主に以下の2つのタイプがあり、それぞれの抑うつエピソードに特徴があります。

双極Ⅰ型障害
強い躁状態(躁エピソード)と抑うつエピソードを繰り返す。
躁状態は極端に活動的になり、睡眠が減っても元気、浪費や攻撃的な行動が見られることもある。
その後、エネルギーが枯渇したように強い抑うつ状態に陥る。

双極Ⅱ型障害
軽躁(軽い躁状態)と抑うつエピソードを繰り返す。
軽躁は、気分が高揚し、活動的になるが、社会的に大きな問題は起こしにくい。
しかし、うつエピソードは長く、通常のうつ病と同じような症状が現れることが多い。

双極性障害における抑うつエピソードの特徴

双極性障害の抑うつエピソードは、通常のうつ病(大うつ病)と似ていますが、以下の点で違いがあります。

  • 抗うつ薬単独では改善しにくい(場合によっては躁状態を引き起こすリスクがある)
  • 過眠や過食が多い(非定型うつ病の特徴が強い)
  • 朝よりも夕方のほうが気分が悪いことが多い
  • 過去に躁(または軽躁)状態を経験している

治療のポイント

双極性障害の抑うつエピソードは、最初はうつ病としての症状としてみえることがありますが、うつ病と双極性障害では治療が異なるので注意が必要です。治療には以下の方法が用いられます。

  • 気分安定薬(リチウム、バルプロ酸など):気分の波を抑える
  • 非定型抗精神病薬(クエチアピン、ルラシドンなど):うつ症状を改善する
  • 心理療法(認知行動療法など):ストレス管理や生活リズムの調整

まとめ

双極性障害抑うつエピソードとは、双極性障害の中で現れる「うつ状態」のことです。通常のうつ病と似ていますが、治療法が異なるため、正しい診断と適切な治療が重要です。過去の躁状態の有無を確認することで、双極性障害かどうかを判断する手がかりになります。しかしながら、躁状態のエピソードについてハッキリと自覚も他覚もされていない場合、鬱状態だけではうつ病あるいは双極性障害か最初は分かりづらいことも少なくありません。

うつ病になりやすい人はどんな人ですか?

うつ病は、会社員、主婦、学生、高齢者など、誰にでも発症する可能性のある一般的な病気です。

生涯で約13人に1人が一度は経験するという報告もあり、仕事や家庭のストレス、環境の変化などが引き金になることが多いですが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。

うつ病は早期に発見し、適切な治療を行うことで回復しやすくなるため、気になる症状がある場合は、できるだけ早めに専門家へ相談することが大切です。

そしてうつ病になりやすい人には、性格的な傾向や環境的な要因が関係していることが多いです。以下のような特徴を持つ人は、うつ病を発症しやすい傾向があります。

1. 性格的な傾向

  • 真面目で責任感が強い(完璧主義・几帳面)
  • 他人の期待に応えようと頑張りすぎる(周囲に気を使いすぎる)
  • 自分に厳しく、失敗を許せない(自責の念が強い)
  • 感情を抑え込みやすい(ストレスをため込みやすい)
  • 悲観的に考えやすい(物事をネガティブに捉えがち)

2. 環境的な要因

  • 強いストレスを受けている(仕事のプレッシャー、人間関係の悩み)
  • 身近な人との別れ(死別・離別)
  • 過労や睡眠不足が続いている
  • 社会的な孤立(相談できる人がいない)
  • 幼少期の環境が厳しかった(厳格な親のもとで育つ)

3. 身体的・遺伝的な要因

  • 家族にうつ病の人がいる(遺伝的な影響)
  • 女性(ホルモンの変動が影響しやすい)
  • 慢性的な病気がある(糖尿病、高血圧、甲状腺疾患など)

4. ライフイベントによる影響

  • 昇進・転職・退職などの環境の変化
  • 引っ越しや転校など、生活環境の大きな変化
  • 経済的な不安(失業、借金、家計の問題)
  • 子育てや介護など、長期的な負担がある状況

うつ病は、性格的な特徴やストレスの蓄積、生活環境の変化などが複雑に絡み合って発症することが多いです

何をしてもおもしろくありません。これって変ですか?

気分の落ち込みが現れる前に、日常の楽しさを感じなくなる、何をしても面白くないと感じる、物事への関心が薄れるといった変化が見られることがあります。また、集中力の低下や決断が難しくなることも、うつ病のサインの一つです。

うつ病は、他の病気と同様に適切な治療を受けないと徐々に悪化する可能性があります。症状が軽いうちに気づき、早めに治療を始めることが大切です。

うつ病と食事は、関係があるのですか?

ストレスがうつ病と深く関係していることは広く知られていますが、食生活とうつ病の関連性については、まだあまり認識されていないのが現状です。

しかし、近年の研究により、食事や栄養素がうつ病の発症や改善に影響を与えることが明らかになってきました。海外ではこの分野への関心が高まっていますが、日本ではまだ十分に浸透しておらず、うつ病への新たなアプローチとして注目されつつあります。

親がうつ病です。自分にも遺伝するのでしょうか。

うつ病の発症には、遺伝的な要因や環境的な要因が関係していると考えられています。ただし、必ずしも遺伝ばかりによって発症するわけではありません。

また、外的なストレスや性格の傾向も影響を与える要因の一つとされており、うつ病のリスクはこれらの要素が複雑に絡み合って決まります。

家族がうつ病と診断されました。これからどのように関わったらよいでしょうか?

気分転換になると思って無理に運動や外出を促すことは、逆効果になる場合があります。本人の気持ちを尊重しながら、服薬の継続を支え、温かく見守ることも大切です。

また、うつ病の影響で判断力が低下していることもあるため、重要な決断を迫るのではなく、慎重に対応するよう心がけましょう。

うつ病のへ寄り添う時、気を付けた方が良いことはありますか

ご家族や身近な方がうつ病になると、支える側も精神的な負担を感じ、結果的に自身もうつ病を発症してしまうことがあります。

うつ病の方に寄り添う際には、相手の気持ちを尊重しながら、無理のないサポートを心がけ、無理をしすぎず、適度な距離を保ちながらサポートすることが大切です。自分自身の心の健康を守るためにも、趣味やリフレッシュできる時間を確保し、心に余裕を持つことが大切です。

以下の点に注意しましょう。

1. 無理に励まさない

「頑張って」「気の持ちようだよ」といった言葉は、逆にプレッシャーになり、本人を追い詰めてしまうことがあります。「大変だったね」「無理しなくていいよ」と、気持ちを受け止める姿勢が大切です。

2. 相手のペースを尊重する

気分転換のために外出や運動を勧めることは、場合によっては逆効果になります。本人の気持ちを第一に考え、無理に何かをさせようとしないことが大切です。

3. 服薬の継続を見守る

治療のための薬は、自己判断で中断すると症状が悪化することがあります。「薬を続けている?」と優しく声をかけるなど、さりげなくサポートしましょう。

4. 重要な決断を急がせない

うつ病の影響で判断力が低下していることがあるため、大きな決断を迫らないようにすることが大切です。仕事やお金、家族に関する重要な決定は、回復を待ってからにしましょう。

5. 支える側も無理をしすぎない

家族や身近な人がサポートし続けるのは、精神的に大きな負担になります。適度に距離を取りながら、自分の時間も大切にしましょう。一人で抱え込まず、医師や専門機関に相談することも重要です。

うつ病の方に寄り添うには、「無理に変えようとしない」「否定せず話を聞く」「見守る姿勢を大切にする」こともポイントです。

気分も落ち込み、肩こりや背中が痛いです。これってうつ病からきているのですか?

気分の落ち込みだけでなく、頭の重さ、肩こり、背中の痛みなどの身体的な不調を訴える方も少なくありません。

うつ病は、こころのつらさだけでなく、身体的な症状として現れることもあります。これについては、学会の研究でも因果関係が報告されており、治療の際に考慮されることが増えています。

診察時には、精神的な症状だけでなく、身体の不調についても遠慮せずに伝えてください。最近では、身体症状にも効果が期待できる抗うつ薬もあります。治療の効果には個人差がありますが、焦らず少しずつ回復を目指していきましょう。

最近調子がよくなってきました。抗うつ薬の服用をやめてもいいですか?

調子が良くなってきたと感じるのは、薬の効果が現れ始めた可能性があります。

しかし、服用を急に中断すると、抑えられていた症状が再び悪化してしまうことがあります。うつ病の治療では、医師の指示に従い、継続して服薬することがとても重要です。

一般的に、症状が完全に回復した後も、6か月から1年ほど薬を続けるケースが多いとされています。自己判断で中止せず、焦らず治療を続けていきましょう。

うつ病の初期症状を教えてください。また、どの時点から治療を受けるべきですか?

うつ病の症状には、「気持ちの元気」「考える元気」「体の元気」 の低下という3つの側面があります。

1. 気持ちの元気が低下する

  • ゆううつな気分が続く
  • 理由もなく涙が出る
  • 未来に希望を持てなくなる

2. 考える元気が低下する

  • 集中力が続かない
  • 思考力が落ちる
  • 趣味を楽しめなくなる
  • TVや新聞に関心がなくなる

3. 体の元気が低下する

  • 頭痛、吐き気、肩こり、めまい
  • 便秘や下痢
  • 疲れやすさ、不眠、食欲不振

これらの症状が2週間以上続いている場合は、早めに専門医への受診をおすすめします。

自分では通院するほどのことでもないと思っているのですが、うつ病ではないかと家族や周りに受診を勧められています。

うつ病は、早期発見と早期治療が非常に重要で、早めの対応が回復につながります。

しかし、過度の疲労やうつの進行により、自分自身の状態に気づきにくくなることがあります。うつ状態が長引くと、回復までに時間がかかることもあるため、気になる症状があれば、早めに専門家へ相談することが大切です。

また、頭痛・肩こり・胃痛・吐き気・腰痛などの身体的な症状が続いている場合、うつ病が原因となっている可能性もあります。抑うつ症状よりも身体的不調が前面に現れる「仮面うつ病」のケースもあるため、こうした症状が長引く際は注意が必要です。

うつ病の家族がいますが、接し方について教えてください。

うつ病の患者さまへの対応としては、病状の為に意欲が湧かなくなってしまっている、考えが上手くまとまらない、特徴があるということを理解が大切です。

そのため、”無理に励まさない”、”回復を待つ”、”色々な面で支える”ことなどが重要です。「死にたい」「消えたい」など希死念慮がある場合は、早急に受診が必要です。

うつ病ってどんな症状?

うつ病の初期症状は気づきにくいことがあります。

一般的に、憂うつな気持ちや落ち込んだ状態が続くことが診断の重要なポイントですが、それだけが主な症状とは限りません。

うつ病の症状には、以下のようなものも含まれます。

  • 食欲や体重の変化
  • 思考力や決断力の低下
  • 活力や集中力の低下
  • 睡眠の乱れ(不眠・過眠)
  • 強い罪悪感
  • 自殺願望や死について繰り返し考える

しかし、これらの症状は本人が自覚しづらいことも多く、「朝起きられない」「体が鉛のように重い」「何をするのも億劫」といった形で現れることもあります。

うつ病の症状は人それぞれ異なります。気になる変化があれば、無理をせず早めに医療機関に相談することが大切です。

うつ病って誰がなるの?

うつ病は誰にでも起こりうる病気です

私たちの生活の中には、仕事や家庭での疲れ、人間関係の悩み、日々のストレスなど、気づかないうちに負担となる要因がたくさんあります。

こうしたストレスが積み重なり、その時の体調や環境によって、心や身体に影響を及ぼし、うつ病を引き起こすことがあります。

実際に、うつ病は約13人に1人が生涯で一度は経験するといわれており、決して珍しい病気ではありません。

うつ病は決して、「心が弱い」「怠けている」 からなるものではなく、ストレスが心と体に及ぼす影響は、自分でも気づかないうちに大きくなっていることがあります。

もしつらいと感じたら、一人で抱え込まずに、心療内科・精神科・メンタルクリニックに相談してみませんか?

ADHDについて

双極性障害と言われ、お薬を飲んでいますが、日常生活(職場や学校、家庭、人間関係で)で上手く行きません。

日常生活の支障やメンタルの不調には、いくつかの疾患の合併も考慮されます。

例えば、双極性障害(躁うつ病)だけではなく、ADHDなどの併存の可能性も考えられ、日常生活がより不調を感じやすいなどの傾向を抱いている方もいらっしゃいます。一度当院にご相談下さいませ。

ADHDって何ですか?

ADHDは(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder = AD/HD)は、別名には注意欠陥多動性障害とも呼ばれ、不注意(集中力がない・気が散りやすい)、多動性(じっとしていられない・落ち着きがない)、衝動性(順番を待てない・考える前に実行してしまう)の3つの要素がみられる発達障害のひとつです。

ADHDの診断には幼少期の行動がポイントになると書いて有りました。子供の頃は、取り立てて問題がなかった様ですが…?あまり 覚えていません。

思い出せればどんな些細な事でも結構です。お聞かせ下さい。

もし可能でしたら、親御さんやご主人、身近な方からのエピソードや、当時の様子を記載した内容や母子手帳や学校の連絡帳や通知表などありましたらお持ちくださいませ。

ADHDの治療のゴールって何でしょうか?

ADHDの治療の目標としては、「治す」というより、「元々持っているご自分の特性や個性を活かして豊かに生きる。」という考え方も一つにはあります。

また職場や学校、家庭での悪循環が調整されたり、あるいは好転することにより、自信を持って貴方の特徴と折り合え、社会生活を送ることができることを目指していく事でもあります。

ネットを見ていたら、自分の子どもがADHDでは、と思います。

一度診察にお越しいただけましたらと思います。

初めて受診するときには、お子さんの日頃の行動や様子を具体的に記録したメモや書面を持参いただけると良いです。また、母子健康手帳、保育園時や幼稚園時の連絡帳、小学校の通知表やお子さんの自筆によるノートなども参考になります。

ADHDの治療はどんなことをするのですか?

治療には「心理教育・療育的支援」と「お薬による治療」があります。

お薬を使わない治療について

お薬を使わない治療として、子どもの周りの環境を整える(環境調整)、保護者の方が具体的な対処法を学ぶ(ペアレント・トレーニング)、本人が適切な行動を学ぶ(ソーシャルスキル・トレーニング)といった、教育・療育的支援があります。

お薬による治療について

またお薬による治療では、ADHD治療では、主にアトモキセチンとメチルフェニデート・グアンファシン・リスデキサンフェタミンが使われます。どちらも脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやドパミンの不足を改善する働きがあります。

ADHDと診断されてお薬を飲んでいます。いつまで続けるのでしょうか?

必ずしも、一生飲むものでは有りません。

まずは一年程度を目安として、服薬継続の必要があるか、医師と共に相談しながら判断しましょう。ただし、焦りは禁物です。

ADHDと診断されました。相談出来る公的機関は有りますか?

保健所・保健センター、発達障害者支援センター、愛知県精神保健福祉センター、自治体の福祉相談窓口などがございます。

パニック症 / パニック障害について

広場恐怖症とパニック症の関係について

広場恐怖症パニック症の関係は深く、パニック症にかかっている方の大多数が、広場恐怖症を含めた何らかの不安の症状を呈するとされています。

また広場恐怖症の方の3割程度の方が、発症の前後でパニック症あるいはパニック発作を呈していることも報告されています。

家族がパニック症と診断されました。どのように対応したらいいのでしょうか?

パニック障害の患者様は、突然のパニック発作により呼吸困難や動悸が起こることがあり、不安を感じやすい状態にあります。

ご家族が近くにいてくれることは、患者様にとって大きな支えとなります。ぜひ、パニック障害への理解を深め、安心して生活・治療できる環境を整えてあげることが大切です。

サポートのポイント

【無理に外出を促さない】
症状が重くなると外へ出ることが怖くなってしまうことがあります。患者様の気持ちを尊重しながら、少しずつ行動範囲を広げられるようサポートしましょう。

【発作時の対応】
・焦らず慌てずに、落ち着いた声で「大丈夫だよ」と優しく声をかける
・手を握ったり、寄り添うことで安心感を与える
・楽な姿勢をとれるようサポートする
・深呼吸を促す(過呼吸の場合は、ゆっくり吐くことを意識させる)

ご家族の理解と適切なサポートが、患者様の治療や回復につながります。困ったときは、医療機関にもご相談ください。

不安障害の治療はどのようなことを行いますか。

不安障害パニック障害社会不安障害全般性不安障害など)は、脳内の神経伝達物質の変化によって生じることが分かっています。

医師の診察を受け、病状に応じた治療を行います。

  • 薬物療法を併用することで症状を軽減することが可能です。
  • 精神療法(認知行動療法など)を取り入れることで、不安をコントロールしやすくします。

不安障害は治療可能な病気です。
症状がつらいと感じる場合は、早めに専門の医療機関にご相談ください。

動悸が激しくなり死ぬんじゃないかと思うことがあります。内科では問題ないといわれますが。

内科で心臓などの病気が否定された場合

もし心臓やその他の身体的な病気が内科で否定されている場合、パニック障害の可能性が高いかもしれません。

【パニック障害の主な特徴】

  • 突然の不安や動悸が発作的に出現する
  • 「死んでしまうのではないか」と強い恐怖感を感じる
  •  息苦しさ、めまい、手足の震え、発汗などの症状が現れることも

パニック障害は、薬物療法や精神療法での治療が有効であることが分かっています。

症状が続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。

1人で抱え込んでしまっている方も多いのではないでしょうか?

ひとりで悩まず、医療機関へご相談を

パニック症・パニック障害は、強い身体症状を伴い、日常生活に大きな影響を及ぼす疾患ですが、周囲の理解を得ることが難しく、ひとりで悩んでしまう方も少なくありません。

「もしかしてパニック症かも?」と感じたら、心療内科・精神科・メンタルクリニックなどの医療機関への相談をおすすめします。

ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院は、名古屋駅直結のため、名古屋市にお住まいの方も通院しやすい環境です。お気軽にご相談ください。

焦る必要や危機的状況ではないのに、パニック状態になるって”大げさ”ってことですか?

パニック症/パニック障害は決して「大げさ」なものではありません

確かに、「危機的状況」というのは人によって受け取り方が異なることがあります。ですが、パニック症/パニック障害は単なる緊張や焦りとは違い、医学的に認められた疾患です。

パニック症/パニック障害の特徴的なポイントは以下の3つです。

  1. 自分でコントロールできない、極端に強いパニック症状が突然起こる(=パニック発作)
  2.  本来パニックを感じるような状況ではないのに、強い発作が生じる
  3. 「また発作が起こるのでは」と不安になり、外出を控えたり、特定の行動を避けるなど、日常生活に支障が出る

このように、パニック症/パニック障害は単なる「気の持ちよう」や「大げさな反応」ではなく、脳の機能や調整の問題が関わっていると考えられています。

「気のせい」や「わざと大げさにしている」と誤解されることもありますが、決して本人の意志でコントロールできるものではありません。 正しく理解することが、適切な対応につながります。

くつろいでいる瞬間なのに、パニックを起こすってどういう事ですか?

パニック症/パニック障害の特徴:予期せぬ発作が突然起こる

私たちは日常の中で、焦りや混乱、緊迫した状況に直面すると、動悸がしたり、息苦しくなったり、冷や汗をかいたりすることがあります。これは、体が危険を察知し「戦うか逃げるか」の反応を起こす自然な仕組みです。

しかし、パニック症/パニック障害では、こうした「危機的状況」ではない場面で、突然パニック症状が現れるのが大きな特徴です。

  • リラックスしているはずの時間に、突然息苦しくなる
  • 落ち着いて過ごしていたのに、急に動悸や震えが出る
  • 寝ている間に発作が起こり、パニックで目が覚める

これは決して「気のせい」や「大げさな反応」ではなく、脳の誤作動によって引き起こされる症状です。

このため、本人にとっては「なぜこんな症状が出るのか分からない」「また起こるのではないかと不安」といった恐怖心が強まり、さらに発作を引き起こす悪循環に陥ることもあります。

もし、理由もなく突然パニック症状が出てしまうことが増えている場合は、心療内科や精神科・メンタルクリニックへの相談をおすすめします。適切な治療を受けることで、発作の頻度を抑えたり、不安を軽減することができます。

では、パニック症/パニック障害とは何なのでしょうか??

パニック症/パニック障害の特徴:危機的状況ではないのに発作が起こる

パニック症/パニック障害の大きな特徴の一つは、明らかに危機的な状況ではないときに突然症状が現れることです。

例えば、一般的に「パニック」と聞くと、災害や事故、重大なミスをしたときなど、何かしらの危機やストレスが引き金になるイメージを持つ方が多いかもしれません。

しかし、パニック症/パニック障害では、そうした「危機的な状況」ではなく、むしろリラックスしている時や、特に何もしていない普通の場面で突然発作が生じることがあります。

具体的には…

  1. 家でくつろいでいるときに急に動悸が激しくなる
  2. 眠っている最中に息苦しさで目が覚める
  3. 何の前触れもなく、突然不安感に襲われる

このように、「特別な引き金があるわけでもないのに、発作が生じる」ことが、パニック症/パニック障害の特徴です。しかし症状が進行してくると、予期不安や広場恐怖症のように、「もしかしたらここで発作が起きてしまったらどうしよう」という気持ちがより発作を誘発させてしまう悪循環を呈してしまうこともあります。

このため、さらに本人は「なぜこんな症状が出るのか分からない」と困惑し、不安を強めてしまうこともあります。

こうした症状が続く場合、単なる一時的な不安ではなく、パニック症/パニック障害の可能性があるため、心療内科・精神科・メンタルクリニックへの相談をおすすめします。

「パニック」と聞いて、どんな状況下をイメージしますか?

「パニック」と聞いて、どんな状況を思い浮かべますか?

「パニック」という言葉を聞いたとき、どのような場面を思い浮かべるでしょうか?

  • 突然のトラブルで焦ってしまう(電車の遅延、試験でのミス、忘れ物など)
  • 人混みで息苦しくなる(満員電車、コンサート会場、混雑したイベントなど)
  • 驚いたときに頭が真っ白になる(大きな物音、不意の出来事)

日常でも「パニックになった!」と表現することはありますが、医学的な「パニック症・パニック障害」では、予測できないタイミングで突然、強い不安や恐怖、動悸・息苦しさなどの発作が起こるのが特徴です。

普段の「焦る」「びっくりする」といった感覚とは異なり、命の危険を感じるほどの強烈な発作が繰り返し起こることがあります。「もしかして?」と気になったら、専門医への相談をおすすめします。

パニック症 / パニック障害の…「パニック」って何かしら?

「パニック」という言葉のイメージは、人それぞれ異なり、どのような印象を持つかは人によってさまざまです。

そこに「病気」や「疾患」という概念が加わると、「パニック障害」や「パニック症」とはどのようなものなのか、さらに分かりづらく感じることもあるかもしれません。

パニック症 / パニック障害の「パニック」とは?

「パニック」という言葉は、日常的にも使われますが、パニック症やパニック障害における「パニック」とは、突然の強い不安や恐怖が押し寄せ、激しい動悸や息苦しさ、めまいなどの身体症状を伴う発作のことを指します。

これらの発作は、特定の状況とは関係なく突然起こることが多く、「このまま死んでしまうのではないか」と感じるほどの強い恐怖を引き起こすのが特徴です。

「パニック」という言葉だけでは漠然としたイメージを持たれがちですが、パニック症は医学的に認められている疾患であり、適切な治療によって改善することが可能です。

不安(社会不安障害・パニック障害など)について

社交不安障害・社交不安症は遺伝をしますか?

社交不安障害・社交不安症は、遺伝要因と環境要因がそれぞれどのように関わっているのかはまだはっきりとはしていません。

しかし、両親などの近親者に社交不安障害や社交不安症にかかっている人は、そうでない人よりも3倍程度、社交不安障害にかかりやすいという、ある一定程度の家族歴の関連性についての報告があります。

社交不安障害の年齢のピークを教えてください

社交不安障害の発症には、比較的若年者層の方が多いとされており、特に10代にそのピークが認められるとされています。

社交不安障害の頻度を教えてください

社交不安症の頻度は、生涯有病率では5~10%と言われており、女性よりも男性がかかりやすいと報告されています。

不安症や不安障害の頻度は?

不安症や不安障害の頻度は、男性よりも女性の方が2倍多いと言われています。

しかし、不安症や不安障害のきっかけは人それぞれであり、また環境やストレスを感じる背景や程度というのも人によって様々です。

なお、不安症や不安障害そのものは珍しい病気ではなく、米国における生涯有病率は男性であっても約15%であると言われているため注意が必要な疾患です。

不安症・不安障害はどのような人がなりやすいでしょうか?

不安症・不安障害は、完璧主義・神経質・過敏症といった特徴がある方がなりやすいと言われています。

しかし、家族歴やその他に、周囲の環境や背景などの影響も大きく関わってきますので、性格や傾向だけで直ちに不安症・不安障害になるということではありません。

PTSDとは、どういったものなのですか?

PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)とは心の病気ですので神経症の1つです。事故や犯罪、災害、戦争などの、”生命に危機が及ぶほどの体験をしたり・見たり”した心的外傷体験の後、通常4週間以上この体験による精神的障害が持続する症状をいいます。

例えば、

  1. 侵入的反復想起:外傷体験が反復かつ侵入的に想起される
  2. 感情麻痺:感情が麻痺して周囲に対する反応がなくなる
  3. 覚醒亢進状態:悪夢による不眠や周囲に対する過剰反応

などが主な症状として現れます。PTSDの症状に関しても治療の手立てはありますので、抱え込まずに相談に来てください。

神経症の人というのは、神経質な人とは何か違うのですか?

神経症の不安・恐怖というのは、誰もが日常生活の中で経験する日常の不安・恐怖の延長線上にあると考えられます。

そういった意味では神経症の症状というのは神経質な人が持つものと近い部分はあります。

ただし、いわゆる神経質(心配性)と神経症は、診断基準によっては、不安・恐怖の症状が1ヵ月以上持続し、社会面・生活面で支障を来たしているかどうかで区別されます。

神経症では具体的にどのような症状が現れますか?

まず、神経的な抑うつ状態である「不安障害」や「パニック障害」があります。

この状態では、性格や生活経験により、漠然とした不安を感じると、次々と最悪のシナリオが思い浮かびます。

次にある特定のものや出来事に対して恐怖心を抱き、生活に支障を来たす「外出(広場)恐怖」「対人恐怖」「疾病恐怖」といった状態も挙げられます。

他には、肉親の死や災害といった環境から生じる精神的ショックが強すぎて起こる「急性ストレス障害」「適応障害」「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」といった「環境反応」によるものがあり、大きな事件や事故があった際には注意が必要となります。

また、困難な状況を回避したいという心理作用より、記憶や意識を失う解離状態や身体に麻痺などが出る転換状態といった解離性(転換性)障害(ヒステリー)と言います。この場合のヒステリーは一般に使われている言葉とはニュアンスが異なります。

そして、ある危険(細菌や汚れなど)を恐れ、それを回避するための考えや行為に集中するあまり疲弊する「強迫観念」「強迫行為」といった強迫症・強迫性障害もあります。

神経症と心身症の違いを教えてください。

心身症は心が関係する「身体」の病気ですが、神経症は、通常誰もが感じる不安や心配が著しく強くなった状態で、健康人の悩みの延長線上にある「心」の病気です。

どちらもストレスなどが関連しているという共通点はあるのですが、病気が身体中心の症状なのか心の症状なのかという違いがあります

社会不安障害(SAD)はどんな症状があるのですか?

社交不安症(SAD)には、下記のような特徴的な症状があります。

  • 人前で発表するのが極度に怖い・緊張する
  • 人と接するのが極度に怖い・緊張する
  • 周囲からの視線が極度に怖い
  • 注目されると緊張で赤面する・汗をかく
  • 人前で食事ができない
  • 人前で文字を書くとき、手が震えて書けない
  • 人前で電話をかけるのが怖い
  • 周囲に人がいるとトイレで用を足すことができない

社会不安障害(SAD)はどのくらいの割合で発病するのですか?

報告によってその割合はまちまちですが、アメリカでの1万人規模の報告では約12%の人が、生涯のうちにどこかで社会不安障害(SAD)になるという結果が報告されています。

日本の報告ではそれよりも少なくて3.2%ほどであるといわれていますが、日本人は性格として元々恥ずかしがりやの人が多いため、本当にSADであっても「これは性格である」と認識しているケースも多くみられます。そのため、実際より低い割合で報告されていると考えられます。

社会不安障害(SAD)の原因は何ですか?

強い不安感や緊張感を持ちながら社会生活を続けていくと、不安感や緊張感を避けるように生活を送ろうと制限してしまい、最終的に引きこもり、社会生活に大きな支障が出てきてしまいます。

この病気は、発症年齢が若く、多くは10代半ばの思春期の頃に発症するといわれています。そのため進学・卒業が困難になることから始まって、就職・就労が困難になる、地域との交流が困難になるといった負の連鎖が学生時代から起こってしまうこともあり、またもし治療しないでいると一生涯にわたって影響が出てきてしまうのです。

パニック発作が起きたらどのように対処したらよいでしょうか?

パニック発作が起きてしまった時には、対処としてはできるだけゆっくりと深い呼吸をしたり緊張感を緩和することが大切です。椅子に座ったり横になったりして呼吸をしやすくしましょう。何よりも慌てず、楽な気持ちが大切です。

もし過呼吸になってしまったら、息を吐くことに意識をしましょう。過呼吸の時は息を吸い込みやすく、酸素が多い状態になっています。ゆっくりと長く息を吐き、体内の酸素バランスを整えてあげることで呼吸が楽になってきます。

何よりも慌てず、楽な気持ちが大切です。

パニック障害だと言われました。どのような生活を送ったらいいのでしょうか?

パニック障害だからと言って、無理に日常生活を変える必要はありません。ただし、心身に負担をかけないように、過度のストレスを減らしていく生活は大切です。その一つの方法として、規則正しい生活として睡眠や食事などのバランスを見直してみることも大切です。

カフェインやアルコール、ニコチンはパニック発作を起こすきっけになるとも言われていますので、控えた方がいいかもしれません。過度な運動は控え、ウォーキングのような有酸素運動を20分程することがよいと言われています。また睡眠時間の確保も大切です。朝起きたら、太陽の光を浴びて外の空気を吸いましょう。

家族がパニック症と診断されました。どのように対応したらいいのでしょうか?

パニック障害の患者様は、突然のパニック発作により呼吸困難や動悸が起こることがあり、不安を感じやすい状態にあります。

ご家族が近くにいてくれることは、患者様にとって大きな支えとなります。ぜひ、パニック障害への理解を深め、安心して生活・治療できる環境を整えてあげることが大切です。

サポートのポイント

【無理に外出を促さない】
症状が重くなると外へ出ることが怖くなってしまうことがあります。患者様の気持ちを尊重しながら、少しずつ行動範囲を広げられるようサポートしましょう。

【発作時の対応】
・焦らず慌てずに、落ち着いた声で「大丈夫だよ」と優しく声をかける
・手を握ったり、寄り添うことで安心感を与える
・楽な姿勢をとれるようサポートする
・深呼吸を促す(過呼吸の場合は、ゆっくり吐くことを意識させる)

ご家族の理解と適切なサポートが、患者様の治療や回復につながります。困ったときは、医療機関にもご相談ください。

毎日ささいなことが不安でたまりません。これは病気なのでしょうか。

「いろいろなことが不安になる」「常に心配が尽きない」といった状態が続く場合、全般性不安障害(GAD) の可能性があります。

この疾患では、自分でコントロールできない強い不安が長期間持続するため、次のような症状が現れることがあります。

【精神的な症状】

  • 過度な心配や不安感
  • 緊張しやすい
  • イライラしやすい

【身体的な症状】

  • 慢性的な疲れやすさ
  • 頭痛・肩こり・筋肉のこり
  • 不眠
  • 集中力の低下

これらの症状が続くと、生活や仕事に影響を及ぼし、非常に辛い状態になることもあります。

早めの受診で適切な治療を受けることが大切です。薬物療法や精神療法などの治療法がありますので、気になる方はぜひご相談ください。

不安障害の治療はどのようなことを行いますか。

不安障害パニック障害社会不安障害全般性不安障害など)は、脳内の神経伝達物質の変化によって生じることが分かっています。

医師の診察を受け、病状に応じた治療を行います。

  • 薬物療法を併用することで症状を軽減することが可能です。
  • 精神療法(認知行動療法など)を取り入れることで、不安をコントロールしやすくします。

不安障害は治療可能な病気です。
症状がつらいと感じる場合は、早めに専門の医療機関にご相談ください。

人前で緊張してうまく話せないのがつらいです。性格の問題なのでしょうか?

対人場面で強い不安や緊張を感じ、それが日常生活に支障をきたす場合、「社交不安障害(SAD)」の可能性があります。

以前は単なる「恥ずかしがりや」「内気な性格」と捉えられることもありましたが、現在では薬物療法や精神療法が効果的であることが明らかになっています。

生活や仕事に支障が出るようでしたら、早めに医療機関への相談をおすすめします。

動悸が激しくなり死ぬんじゃないかと思うことがあります。内科では問題ないといわれますが。

内科で心臓などの病気が否定された場合

もし心臓やその他の身体的な病気が内科で否定されている場合、パニック障害の可能性が高いかもしれません。

【パニック障害の主な特徴】

  • 突然の不安や動悸が発作的に出現する
  • 「死んでしまうのではないか」と強い恐怖感を感じる
  •  息苦しさ、めまい、手足の震え、発汗などの症状が現れることも

パニック障害は、薬物療法や精神療法での治療が有効であることが分かっています。

症状が続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。

強迫性障害について

強迫性障害とうつ病について

強迫性障害や強迫症は、うつ病の合併率が比較的に高いとされており、

強迫性障害や強迫症の30%の方にうつ病を合併しているという報告があります。

強迫性障害の診断基準について教えてください。

以前は強迫性障害は不安障害の一種であると考えられていましたが、最新のDSM-5(アメリカ精神医学会での診断基準)では不安障害とは独立した異なる疾患であると強迫性障害は分類されています。

そのDSM-5の中では①強迫観念・強迫行為、またはその両方の存在、②強迫観念または強迫行為が時間を浪費させる(1日1時間以上かける)、または臨床的に意味のある苦痛、または社会的・職業的・その他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている、といった事が診断基準として挙げられています。

強迫性障害の症状とはどんなものですか?

強迫性障害の症状では、自分では不合理・無意味と認識していても、強迫観念・強迫行為が繰り返されて、自分では制御できないので不安や苦痛が生じてしまいます。

強迫性障害に関する、強迫観念とは、頭から離れない考えのことで、「人を傷つけてしまうのではないか」等、その内容が不合理な事や一般的にあってはならないことや心に受け入れられない事柄であったとしても、頭から追い払う事ができないもののことを言います。これらの考えはきっかけもなく突然に浮かんできてしまうこともあります。

強迫行為とは、手を何度も洗ってしまう洗浄強迫、戸締りや火の始末を忘れていないか何度も確認してしまう確認強迫が代表的なものですが、心の中で数を数えたり言葉を繰り返したりなどの心の中で行ってしまう事柄も含まれます。

強迫性障害はどのような人がなりやすいですか?

疫学的には強迫性障害の生涯有病率は2~3%と言われています。

発症年齢は思春期や若年成人で多く、平均年齢は19.5歳。1/4が14歳までに発症しているものの、35歳以上での発症は稀だと考えられています。男女差はないものの、男性の方が女性よりも発症年齢が若く、男性患者の約25%は10歳以前に発症するといわれているので、子供であっても注意が必要です。26~35歳での発症は女性のほうが多くなっています。

強迫性障害とはどんな疾患ですか?

昔は強迫神経症と呼ばれていた疾患で、強迫観念・脅迫行為が主な症状です。

WHOの報告では生活上の機能障害を引き起こす10大疾患のひとつとも言われています。アメリカのデータではうつ病の患者さんの約13%の人がこの強迫性障害を合併しているとも言われています。患者さんが病気であるという認識があることは多いものの、自分ではなんともできず・自分の問題だと抱え込んでしまい周囲には相談しづらいく、お一人で悩んでいることが多い疾患であるといえます。

心身症について

神経症と心身症の違いを教えてください。

心身症は心が関係する「身体」の病気ですが、神経症は、通常は誰しもが感じうる”不安”や”心配”が著しく強くなった状態で、健康人の悩みの延長線上にある「心」の病気です。

どちらもストレス病であるという共通点はあるのですが、病気が身体なのか心なのかという違いがあります

心身症は「ストレスに適応できないから」起こるものなの?

環境にうまく適応できない状態(=不適応)というのはイメージしやすいかと思います。しかし、不適応の場合はうつ病や適応障害といった心の病気を引き起こしやすく、心身症においては”むしろ過剰適応”の方が重要な原因の一つと考えられています。

心身症における過剰適応とは、無理に周囲に合わせようとする結果、身体的・精神的疲労が重なる状態のことを指しています。

摂食障害とはどういったものですか?

摂食障害とは、若い女性に好発し、食事をほとんど摂らずにやせていく神経性食欲不振と、過食や嘔吐を繰り返す神経性過食症があります。どちらの疾患も、食事へのこだわりや肥満恐怖といった特徴的な精神病理を有していますので、専門家による心理治療が必要となります。

心身症には、具体的にどのような症状がありますか?

心身症 では、ストレスや心理的要因が影響し、身体にさまざまな症状 が現れることがあります。具体的には、以下のような症状が代表的です。

【消化器系の症状】

  • 胃痛・胃もたれ・胃炎
  • 過敏性腸症候群(下痢・便秘を繰り返す)
  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振

【循環器系の症状】

  • 動悸・息苦しさ
  • 血圧の変動(高血圧・低血圧)
  • 胸の圧迫感・胸痛

【呼吸器系の症状】

  • 過換気症候群(呼吸が速くなる・息苦しい)
  • 喘息様の症状(咳が続く・呼吸困難)

【神経・筋肉系の症状】

  • 頭痛・片頭痛
  • 肩こり・首のこり
  • しびれ・めまい
  • 筋肉の緊張・こわばり

【皮膚の症状】

  • じんましん・かゆみ
  • 円形脱毛症
  • アトピー性皮膚炎の悪化

【泌尿器・生殖器系の症状】

  • 頻尿・排尿困難
  • 性機能の低下
  • 月経不順・生理痛の悪化

【睡眠・全身症状】

  • 不眠・寝つきが悪い・途中で目が覚める
  • 倦怠感・疲れやすい
  • 微熱が続く

ただし、これらの症状が ストレスによるもの なのか、別の病気が原因 なのかは慎重に判断する必要があります。まずは 内科などの診察を受けて、身体的な異常がないかを確認 し、そのうえで心療内科や精神科の診察を検討するとよいでしょう。

心身症になりやすい人のタイプはあるのでしょうか?

ストレスが心身症の原因と考えられますので、ストレスを感じやすい人ほど心身症になりやすい、と考えられます。

各種の調査から、以下に示すような性格の人は心身症になりやすいことが確かめられており、タイプA性格と呼ばれています。

  • 頑張り屋
  • 仕事中毒
  • 模範的
  • 自己犠牲的
  • まじめ
  • 他人に気を遣う
  • いやといえない

心身症がおこるメカニズムについて詳しく教えてください。

これは 心身相関 と呼ばれる仕組みによるものです。

私たちは 社会的・心理的ストレス、物理的・化学的ストレス、生理的ストレス など、さまざまなストレスを感知すると、脳の辺縁系にある 視床下部 から 副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF) が分泌されます。CRFは脳下垂体に作用し、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH) の分泌を促進し、それが 副腎 を刺激することで、ストレス反応が引き起こされるのです。

この結果、副腎からアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、自律神経の働きに影響を与えます。さらに、ACTHによって活性化された副腎皮質から ストレスホルモンであるコルチゾール が放出され、内分泌系や免疫系に影響を及ぼします。

このようにして、ホルモンや自律神経、免疫系の変化を介して、さまざまな臓器に影響が及び、身体的な症状として現れる のです。

これらの反応は、適度で一時的であればストレスへの防御機能として有益 ですが、長期間続いたり、過剰な反応が起きたりすると、身体への負担が大きくなり、日常生活に支障をきたすことがあります。そのため、適切な対応や治療が必要になる場合があります。

心身症とはなんですか?

心身症とは、精神的なストレスが要因となり、身体に不調が現れる疾患 のことです。

私たちの体は、脳が自律神経やホルモンのバランス を調整することで、健康な状態を維持しています。しかし、過度なストレスが続くと、この調整機能が乱れ、特定の臓器や器官に影響を及ぼす ことがあります。

その結果、個人によって異なるさまざまな身体症状 が現れるのが特徴です。

睡眠障害・不眠症について

市販の睡眠薬(睡眠改善薬)も不眠症に効果がありますか?

市販の睡眠薬では一時的な不眠に対しての効果があると考えられています。

普段よりも寝つけなかったり、眠りが浅いなど、「一時的な不眠」に対して市販の睡眠薬は適応があるとされています。そのため、継続的な不眠の症状がある場合には医療機関などへの相談が大切です。もし医師から「不眠症」と診断された場合には医師の診察の元で調整されることをお勧めいたします。

睡眠障害・不眠症の治療にはどれぐらいの期間がかかりますか?

早期の治療で、早い改善が期待できます

睡眠薬は即効性があるものも多く、比較的効果がすぐに分かりやすいとされています。薬を使うことで生活リズムを整え、次第に自然と眠れるようになっていきます。その後は、薬を徐々に減らしていきます。

まずは、薬を使って体のリズムを整えてゆくのです。

不眠症と睡眠不足の違いは何ですか?

主観的に眠りたいのに眠れないのが不眠症となります。

睡眠不足は、就労や学習、不規則な生活などにより、偏った睡眠習慣となり、その人にとって十分な睡眠が得られずにいる状態を指しています。

一方、不眠症は、精神、身体、神経等の病気などのために、主観的に眠りたいのに眠れず、不眠の症状や日中の活動に影響が続く状態をいいます。

社交不安症・社交不安障害(社交恐怖)について

社交不安障害・社交不安症は遺伝をしますか?

社交不安障害・社交不安症は、遺伝要因と環境要因がそれぞれどのように関わっているのかはまだはっきりとはしていません。

しかし、両親などの近親者に社交不安障害や社交不安症にかかっている人は、そうでない人よりも3倍程度、社交不安障害にかかりやすいという、ある一定程度の家族歴の関連性についての報告があります。

社交不安障害の頻度を教えてください

社交不安症の頻度は、生涯有病率では5~10%と言われており、女性よりも男性がかかりやすいと報告されています。

社会不安障害(SAD)はどんな症状があるのですか?

社交不安症(SAD)には、下記のような特徴的な症状があります。

  • 人前で発表するのが極度に怖い・緊張する
  • 人と接するのが極度に怖い・緊張する
  • 周囲からの視線が極度に怖い
  • 注目されると緊張で赤面する・汗をかく
  • 人前で食事ができない
  • 人前で文字を書くとき、手が震えて書けない
  • 人前で電話をかけるのが怖い
  • 周囲に人がいるとトイレで用を足すことができない

不安障害の治療はどのようなことを行いますか。

不安障害パニック障害社会不安障害全般性不安障害など)は、脳内の神経伝達物質の変化によって生じることが分かっています。

医師の診察を受け、病状に応じた治療を行います。

  • 薬物療法を併用することで症状を軽減することが可能です。
  • 精神療法(認知行動療法など)を取り入れることで、不安をコントロールしやすくします。

不安障害は治療可能な病気です。
症状がつらいと感じる場合は、早めに専門の医療機関にご相談ください。

統合失調症について

統合失調症は、再発するおそれはありますか?

場合によっては、再発する可能性があります。

統合失調症は、薬物療法と本人・家族の協力の組み合わせ、再発予防のための治療とその継続がとても大切な疾患であり、

薬物療法・行動療法などを組み合わせた治療を継続していくことで再発率を抑えることが可能です。

統合失調症の症状が回復してきました、薬を飲まなくなるとどうなりますか?

再発の可能性が高くなってしまうことがあります。

統合失調症の多くの場合、薬を止めてしまうと再発の可能性が高くなってしまうことがありますので、再発を防ぐためには継続した薬物治療が必要です。どうしても継続的に服用できない場合には、一度ご相談ください。

統合失調症の治療に使われる薬にはどのようなものがありますか?

抗精神病薬と呼ばれる薬など複数種類あります。

統合失調症の治療に用いられる薬は、抗精神病薬と呼ばれています。この薬を飲むことで、感情不安定、妄想、幻覚等の症状を軽くすることができます。詳しくはお尋ねください。

統合失調症の治療にはどれぐらいの期間がかかりますか?

治療期間が時には数十年にもおよぶ場合もあります。

統合失調症は慢性疾患の1つであり、治療期間が時には数十年にもおよぶこともあります。しかし、きちんと治療をしていけば、社会生活を続けていくことができる疾患の一つです。

自律神経失調症について

自律神経失調症って気づいたら何科にかかったらよいのでしょうか?

自律神経失調症では心の不調を伴うことも多く、心療内科・精神科などでも診療・治療を行っております。

ですが、自律神経失調症とは、内臓や脳などに器質的な病気・病巣が調べても認められないことが前提となりますので、当院でも診察時の患者様の症状やご様子によっては、内科や耳鼻科などの受診も併せてお願いさせていただく場合もあります。

医師の診察に基づいてしっかりと判断をさせて頂いておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

内科の検査では何も異常はないと言われました。それでも症状は出るのですか?

自律神経とは体のあらゆる場所や臓器の、”活動”や”リラックス=休息”のバランスを整える神経で、その交感神経や副交感神経はいわば「アクセル」と「ブレーキ」の調整役割を担っているのです。

「アクセル」と「ブレーキ」そのものが全く動かなくなったような特別な神経疾患の事を指すのではありません。自律神経失調症とは、体や心の神経が日々、「アクセル」が踏みすぎる時があったり、「ブレーキ」が効きすぎたりしてしまう時もあるために、その結果として体や心の症状が出やすくなる、日々を過ごす上で不調を感じたりしてしまう状態になることを指すのです。

自律神経失調症の原因は何でしょうか?

自律神経失調症は多くはストレスや生活習慣の乱れやホルモンの変化・環境の変化など原因は様々です。

それをストレスと感覚では思っていない程度のストレスと感じることもあれば、体に症状が出やすいという方もいらっしゃいますし、もともと虚弱体質の方だとより強く出やすいなど、様々な要因が絡んで出現しやすく、そして患者によって様々な症状となるのです。

認知症について

認知症を予防するための治療などは可能ですか?

認知症の薬には、完全ではありませんが、予防や進行を遅らせる効果があるとされています

また過去に生活習慣病を発症している方は、認知症になる可能性が高いと言われているので、高血圧や高脂血症などの日々の治療も重要ですし、認知症に対するお薬も進行を遅らせる効果があるとされています。

高齢者ではなくても認知症になる可能性はありますか?

若年性認知症という病気もあります。

認知症は脳の神経細胞が破壊され、脳の知的機能が低下し、日常生活を送ることが困難になる症状をいいます。脳の神経細胞が破壊されてしまう原因については、病気も含めて複数あり、高齢者だけではなく若くても発症する可能性があります。

イライラなどによる認知症に伴う問題行動を抑えることはできますか?

はい、薬による治療で抑えることができます

現在、認知症そのものを完全に治しきる薬というのはまだありませんが、内服により進行を遅らせたり、一部症状を改善したりすることは可能と言われています。

特に、認知症の周辺症状である、イライラなどによる問題行動、幻覚や妄想、興奮を抑える効果があるとされています。

認知症の分類で、それぞれどんな症状がありますか?

症状により、大きく分けて4つに分類することができます

<アルツハイマー病>

アルツハイマー病は全認知症の半分以上をしめる認知症の中でも代表的な疾患です。 生活面では、「言いたい言葉が出てこない」、「やる気がない」、あるいは慎重さや注意不足が現れます。次の時期には記憶障害は明らかになり、他人の言う事を理解するのが難しくなります。

<血管性認知症>

脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が壊れる、くも膜下出血などの脳出血などの明らかな脳血管障害が起きたあと、 認知機能が低下した場合、血管性認知症といいます。脳の血管へのダメージは、高血圧や高脂血症、糖尿病などの生活習慣病と密接に関連しているといわれています。

<レビー小体型認知症>

レビー小体型認知症は、もの忘れのほか、時間や場所がわからなくなったり、だんだんと身の回りのことができなくなるなどの症状が見られる認知症です。

<前頭葉側頭葉変性症>

前頭側頭葉変性症は、脳の前頭葉や側頭葉の委縮がみられる症状が発症する認知症です。アルツハイマー型が頭頂葉や側頭葉・内側の委縮が起こるのに対して、前頭側頭葉変性症は前頭葉や側頭葉に委縮が現れます。

家族の物忘れが気になるのですが、認知症の検査はできますか?

一般的な認知機能検査が可能です。

必要があれば心理士による複雑な認知機能検査や、提携医療機関での頭部MRI等の画像検査を行うこともできます。

広場恐怖症について

広場恐怖症とパニック症の関係について

広場恐怖症パニック症の関係は深く、パニック症にかかっている方の大多数が、広場恐怖症を含めた何らかの不安の症状を呈するとされています。

また広場恐怖症の方の3割程度の方が、発症の前後でパニック症あるいはパニック発作を呈していることも報告されています。

広場恐怖症の頻度について教えてください

広場恐怖症では、毎年、成人の約1~2%の人が広場恐怖症と診断されており、女性の方が男性よりも2倍広場恐怖症を経験しているとされています。

広場恐怖症の身体症状の特徴を教えてください

広場恐怖症の身体症状の特徴には、パニック発作と重複・あるいは類似する症状を呈することがあります。

例えば、めまいや失神・死んでしまうかもしれない感覚、吐き気や倒れてしまう感じ、非現実感などがあります。

ただし、パニック障害と異なり、広場恐怖症では予期されるパニック発作であることが特徴的であり、恐怖や恐れていることが起きてしまうかもしれない状況予期されたり、接する場面でいつも症状が誘発されるという点が特徴です。

ですが、パニック症や広場恐怖長が合併して長期化すると、予期されるか否かが判別が容易ではないこともしばしばです。

広場恐怖症の特徴とは何ですか?

広場恐怖症の特徴は、様々な状況にさらされたり、暴露されたりあるいはその可能性がある状況で、”逃げられないかもしれない”・”助けをすぐに得られないかもしれない”、という不安や恐怖が著しく高まってしまうことです。

駐車場や公園・駅・バス・タクシー・電車、映画館、列に並ぶこと、人ごみの中など出現しやすい状況については人それぞれです。

適応障害について

適応障害の注意点とは?

うつ病との関連には注意が必要です
適応障害は、ストレス因に関連した不安症状・抑うつ症状や、ストレス因に関連した身体症状が特徴的です。

ですが、適応障害の抑うつ症状・不安症状なのか、うつ病や不安症などの症状なのかは、なかなかご自身ではつきづらいこともあります。

また、適応障害が慢性経過することや、ストレス因の存在に関わらず、一日中抑うつ気分が生じてしまうなどの変化が生じて、うつ病へと経過してしまう事もありますので、自己判断や我慢のし過ぎには注意が必要です。

適応障害の特徴とは?

【適応障害では症状の悪化のきっかけやストレス因の特定が重要です】

適応障害は、心理社会的ストレス因の存在が大切

その心理社会的ストレス因が、壊滅的なエピソードである必要は決してありません

症状の変化がストレス因に関係していることも大切

つまり症状の出現・悪化などの形態が、そのストレス因にさらされることや離れることによって症状変化を遂げるなども特徴です。

適応障害のストレス因って?

体調や時期に応じてストレスの感じ方は違う
適応障害でいうストレス因とは、日常生活の中にある会社の昇進や異動、業務の変化、引越などの、比較的日常的なストレス要因であります。

しかし、そのようなストレス要因も、時には頑張ろうと思って乗り越えられたりする一方で、その時の体調や周囲の環境によって上手く適応ができない時もあります。特に疲れや人間関係での変化というのは、時としてストレスに対する脆弱性を生み出してしまいます。

適応障害って何だろう?

適応障害とは、強いストレス(仕事・家庭・人間関係など)に適応できず、心や体にさまざまな症状 が現れる病気です。不安・抑うつ・焦燥感・不眠・頭痛・胃痛などが起こり、ストレス状況が続くと悪化することもあります。しかし、ストレスの原因から離れると症状が軽減する のが特徴です。

適応障害はうつ病とは異なり、一時的な反応 であるため、環境調整・薬物療法 などで回復が期待できます。早めの対処が大切です。

頭痛について

心療内科の頭痛にはどのようなものがありますか?

頭痛の中でも心療内科領域の典型例としては、緊張型頭痛と片頭痛があります。緊張型頭痛は、かつては筋緊張性頭痛といわれたように、肩こりや後頭部痛などの症状と連動して頭全体が締め付けられるような痛みを訴えます。

一方、片頭痛では、目がチカチカするなどの前兆の後に、頭部の部分的な痛みを訴えます。ただし、どちらの頭痛も痛みの部位や訴え方はまちまちですので、注意が必要です。

緊張型頭痛や片頭痛で痛みどめを服用する時に注意することはありますか?

頭痛においては、薬剤誘発性頭痛(薬剤乱用頭痛)とwithdrawal headache(鎮痛薬断薬頭痛)に注意が必要です。

薬剤誘発性頭痛とは

鎮痛薬を予防目的などで10~15日/月以上服用し続けると、痛みの感受性の調節機能に混乱が生じることがあり、以前より強い頭痛が絶え間なく続くようになってしまいます。このような頭痛を薬剤誘発性頭痛といいます。そして、その頭痛を止めるため、さらに鎮痛薬を服用することで頭痛の悪循環に陥ってしまいます。

鎮痛薬断薬頭痛とは

withdrawal headache(鎮痛薬断薬頭痛)とは、鎮痛薬を長期間使用するとかえって痛みに対して敏感になり頭痛がとれなくなってしまい、その鎮痛薬を急に中止したときに起こる頭痛のことを言います。

痛みがなかなか消えない場合は自己判断で鎮痛薬を増やし続けたりするのではなく、医療機関へ早めに相談が大切です

片頭痛と緊張型頭痛は同時に起こることはあるのですか?

どちらも混在するような疾患は存在します。例えば慢性連日性頭痛というものは、緊張型頭痛・片頭痛の両方の要素を持っているからです。

この病態の定義は、一日に4時間以上の頭痛が1ヵ月に15日以上、3ヵ月を越えて続くものとされており、日常生活やQOLへの影響が大きいため、睡眠障害・うつ状態・薬物乱用などを伴う、人格障害や認知面の変化を伴いやすく、心身の両面にわたるケアが必要といった特徴があります。

片頭痛の治療ではどのような薬を使いますか?

片頭痛の前兆があるとき、あるいは発作初期には、炎症を抑える消炎鎮痛薬や血管を収縮させるエルゴタミン製剤を、また発作後には効果が高く、血管収縮および痛みの原因物質の抑制作用があるトリプタン製剤を。

そして、片頭痛発作が1ヵ月に2回以上あるときには、血管の収縮を抑え、それに続く血管の拡張をコントロールして頭痛を予防するカルシウム拮抗薬を使用します。

その他には抗不安薬や抗うつ薬などのストレスや不安症状に効果のある薬剤を使用や併用をする場合もあります。

片頭痛はどうしたら治りますか?

精神的ストレスが片頭痛の発症要因の中で比較的多い傾向について指摘されています。

また特に、うつ病や不安、パニック障害と片頭痛との関連を指摘する報告も多くあります。そのため患者さんの心理社会的背景を十分把握した上で治療を行なうことが必要です。ストレスに伴う片頭痛は、抗不安薬、生活指導、環境調整等によって治療を開始したり併用することもあり。

ガイドラインでは片頭痛と診断されても治療効果が思わしくない場合には、他の疾患の存在を考えるように記載されています。

片頭痛について詳しく教えてください

片頭痛には何の前兆もなく起こるものと、なんらかの予兆や前兆のあるものとがあります。

片頭痛の前兆について

そして、片頭痛の患者さんの約8割は前兆を感じるといいます。

片頭痛の予兆について

予兆としては、あくび、眠気、むくみ、イライラ、空腹感などが、また前兆としては、閃輝暗点、手足のしびれ、脱力などの症状が現れます。

また、片頭痛がなぜ起こるのか、詳しい原因はまだわかっていませんが、主に3つの説が考えられています。

神経伝達物資であり発痛物資でもあるセロトニンにより血管壁に炎症が起こり頭痛が発生するとする「血管説」

なんらかの原因により三叉神経から痛みの原因物質が放出され、血管の炎症を起こして頭痛になるとする「三叉神経血管説」。そして、脳の過剰反応によって頭痛が発生すると考える「神経説」があります。

緊張型頭痛について詳しく教えてください。

緊張型頭痛では、痛み自体はじわっと持続的なもので日常生活に著しく支障をきたすということはあまりないとされています、すべての方にとって日常生活に支障をきたさないというわけではありません。

多くの場合、肩や首筋のこりを伴って起こり、その他、目の疲れやめまいを伴ったり、何もしていないのに疲れるという症状があらわれることがあります。

緊張型頭痛の原因について

原因としてはストレスによる筋肉の緊張が考えられています。例えば家庭内での問題や環境での問題などの精神的ストレスや、長時間のOA機器作業、デスクワーク、悪い姿勢などによる身体的ストレスによって、中枢・末梢での感受性の亢進、筋収縮が起こり、痛みを感じます。

痛みを感じる筋肉は、後頭筋、側頭筋、僧帽筋、などです

痛み発生の原因はストレスによる筋肉の緊張であるため、ストレスに対する対策が治療の基本となります。

緊張型頭痛の治療とケアについて

頭痛が起こるとすぐ頭痛薬を飲む人がいますが、緊張型頭痛の治療はまずストレスをコントロールし、その上で薬物療法を行ないます。

つまり、まず日常生活上での増悪因子(過労、睡眠不足、悪い姿勢)や歯科的異常を除去します。それでも効果のない場合、まず筋弛緩薬を処方します。頭痛に伴って不安・緊張が認められる場合は、抗不安薬を併用します。これらの薬剤で十分な効果が得られない場合は、薬剤の変更あるいは増量を行ないます。それでも効果が十分得られない場合、抗うつ薬を少量より開始し、経過に応じて増量します。

抗うつ薬を使用するのは、うつ病などの可能性が考えられるからですので、この場合にはしっかりとしたうつ病の治療を行う事が大切となります。

一次性頭痛について詳しく教えてください

一次性頭痛は原因が分からないまま繰り返していく慢性頭痛ですが、大きくわけると「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」があります。

患者さんからすると毎日の生活でよく起きることなので、「そういうものだ」と思い込んでなかなか受診でせず、急に症状が悪化した時に病院に駆け込むということが少なくありません。

緊張型頭痛とは

緊張型頭痛とは、後頸筋等の持続緊張等により、頭が締め付けられるように痛む頭痛です。痛みは漫然と続いていきます。

片頭痛とは

片頭痛とは、女性に多く、拍動性、片側性の頭痛発作を繰り返す頭痛です。定期的に強い痛みが起こります。

群発頭痛とは

群発頭痛とは、20~30代の男性に多く、片側の目の奥が激しく痛み、15~180分間(平均45分)持続します。片頭痛のような拍動する痛みはありません。発作時に、頭痛と同側の結膜充血、流涙、鼻汁、縮瞳などの自律神経症状を伴います。

頭痛発作は通常1~2ヵ月間群発しておさまり、その後また再発するという周期性を示します。原因は解明されていませんが、目の奥を走る内頸動脈に炎症が起こるためではないかと考えられています。

二次性頭痛を疑うべき時とはどのような時でしょうか?

次に挙げる項目に当てはまる場合は二次性頭痛である、くも膜下出血・慢性硬膜下血種・脳腫瘍の可能性があります。

以下を認めた場合には神経内科や脳神経外科などを受診することをお勧めします。

  1. 今まで経験したことのない痛みがある
  2. 突然痛み始める
  3. 数週間~数ヵ月の間に次第に痛みがひどくなる
  4. 麻痺やしびれ、けいれん、意識障害などがある
  5. 物が二重に見える
  6. 高熱がある
  7. 身体の向き、力み、咳などで痛みが強くなる

二次性頭痛とは何ですか?

二次性頭痛には「くも膜下出血」「慢性硬膜下血種」「脳腫瘍」があります。

くも膜下出血について

くも膜下出血(急性)では、脳動脈瘤の破裂によって、くも膜と軟膜の間に出血が広がります。バットで殴られたような突発する激しい頭痛を訴えます。吐き気や嘔吐・意識障害・項部硬直などを伴うことがあります。発症後、数時間以内に適切な処置を受け、再出血を防ぐことが命を救うカギになります。

慢性硬膜下血種について

また、慢性硬膜下血種では、軽い頭部外傷によって硬膜下腔に徐々に血種ができ、数ヵ月後に頭痛・痴呆・麻痺・軽い言語障害などがおきます。高齢者や飲酒による転倒後などによく見られます。

脳腫瘍について

脳腫瘍では、腫瘍のため鈍い痛みが持続し、腫瘍が大きくなるに従い徐々に痛みが強くなります。1日のうち、脳内圧が高くなる早朝に頭痛が起こることが多く、腫瘍の場所によっては、吐き気や嘔吐・方麻痺・けいれん・言語障害を伴うこともあります

頭痛にも種類があると聞いたのですが、本当ですか?

頭痛は古代からある歴史の長い疾患であり、ありふれた疾患です。

一言で頭痛といっても色々な種類があり、国際頭痛学会(IHS)の分類(ICHD-II)では「一次性(機能性)頭痛」、「二次性(症候性)頭痛」、「頭部神経痛、中枢性顔頭痛とその他の頭痛」の3つに大きく分けられています。

一次性頭痛は原因が明らかでないまま繰返し起こる慢性頭痛のことをいい、「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。

また二次性頭痛は、急性・亜急性のことが多く、特に生命に危険のある重大疾患が含まれることがあり注意が必要です。

最近増えているのが精神的ストレスによる緊張型頭痛や片頭痛で、心身症としての対応が求められることがあります。

頭痛の約半分は緊張型頭痛であり、次いで片頭痛となっています。

医師募集

求人への応募前に、クリニックの見学はできますか?

はい可能です。

まずはお気軽にフォームからお申込みください。

ご質問だけでも大丈夫です。

来院される患者様の特徴や、傾向などはありますか?

20代から40代の比較的若い年齢層の方であったり、気分障害や発達障害圏で受診される方が、当院においては多いと思います。

週何回入ると常勤医師になれますか?

医師の常勤は週20時間以上勤務していただく先生としております。

職場の雰囲気や社風について教えてください

スタッフと医師との関係性は大変良好で、ドクターの誕生日にはスタッフ含めてみんなでお祝いすることもあります。

どの年代の医師が多いですか?

30代~40代の先生が比較的多くいらっしゃいます。

残業はどの程度ありますか?

当院は基本的に予約制診察なので、残業はほとんどありません。

電子カルテの使用方法などは教えていただける環境ですか?

はい。当院の医療秘書が、先生に専属でサポートさせていただいておりますのでご安心くださいませ。

その他の質問

ひだまりこころクリニック名駅地下街サンロード院で対応が困難な方を教えてください

【当院で対応が困難なケース】

  1. 17歳以下の方。
  2. 暴言・大声を出される方。
  3. 興奮状態・暴れる方。
  4. 強い希死念慮(死にたい気持ちが強い)の方、もしくは3か月以内の自殺企図(実際に自殺しようとした人)の方。
  5. 本人不在での医師面談(家族相談など)。
  6. 摂食障害などBMI:16以下の方。
  7. アルコール依存症・薬物依存症の方。
  8. 性同一性障害(GID)の診断。
  9. 精神科病院の退院が1か月以内の方。
  10. 精神科病院の入退院を繰り返している方。
  11. 精神科入院が早期に必要な方。
  12. 労災認定の可能性がある方。
  13. 交通事故などの損害賠償責任の可能性がある方。
  14. 日本語での意思疎通が図れない方(毎回通訳者が同席いただける方は可)。

このような方は、以下の医療機関をお勧めいたします。

  • 他の精神科クリニック(上記症状でも対応可能な精神科クリニックはございます)
  • 入院施設のある精神科病院
  • 内科診療もできる総合病院

発熱外来とは?

名駅サンロード院は「受診歴の有無にかかわらず、発熱患者の診療等を実施する体制を有しています」

薬を自宅近くの薬局でもらいたいのですが、可能ですか?

当クリニックの近隣にも調剤薬局がございますが、処方箋を持参すればお好きな調剤薬局で薬をもらうことができます。

ただし自立支援医療を利用している場合は、利用できる調剤薬局に制限がございます。自立支援医療制度に関連した調剤薬局の変更希望の方は、申請された市町村の窓口へご相談くださいませ。

どれくらいの期間、薬を飲み続けなければいけませんか?

精神疾患の状態や症状にもよりますが、まずは数週間から数か月は継続して内服していただく場合がほとんどです。

なぜなら服薬中断することで精神疾患が再発しやすいことが研究で明らかになっているからです。

ただし、副作用を認める場合は、薬を減らしたり変えたりすることは可能です。

臨床研究における個人情報はどのようにしていますか?

≪個人情報保護と臨床研究に関する情報公開(オプトアウト)について≫

「当院は個人情報保護に関する法律や同関連法令等を遵守し,個人情報を保護します。当院は現時点で科学的にもっとも良いとされる治療法を提供しておりますが,臨床研究によってさらに良い医療を開発していく必要があります。臨床研究のうち観察研究(患者様への侵襲や介入がなく,人体から取得された試料を用いず,診療情報などの情報のみを用いて行う研究)については,国が定めた倫理指針に基づき,研究の目的を含めた研究の実施についての情報を通知または公開し,さらに可能な限り拒否の機会を保障することが必要とされています。診療情報や試料等を医学研究に利用するときは,個人情報の保護を厳守します。個々の研究は、臨床研究の倫理指針など様々な法規・規範を遵守し,ひだまりこころクリニック内の倫理委員会等で審査承認を受けてから行います。研究結果は学術雑誌や学会などで公表されますが,個人を特定できる情報は一切含みません。患者様には,ご理解とご協力のほどよろしくお願いします。研究のためにご自分のデータが使用されることを望まれない方は受付にお申し出ください。」