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Hidamari Kokoro Clinic
統合失調症
統合失調症
公開日: 2025.01.21 更新日:2025.01.22
統合失調症とは
統合失調症は、思考や感情、行動に影響を与え、現実認識が乱れる精神的な障害です。特に20代前後の若年層で発症することが多く、治療を受けずに放置すると、日常生活に深刻な支障をきたす可能性があります。
統合失調症の陽性症状と陰性症状について
主な症状
統合失調症の症状は大きく3つに分類できます。
- 陽性症状(通常の人には見られない症状)
- 幻覚:最も一般的なのは聴覚幻覚で、実際には存在しない声が聞こえることがあります。
- 妄想:現実とは異なる誤った信念(例えば、自分が特別な役割を担っている、誰かに監視されているなど)を持つことがあります。
- 思考障害:思考がまとまらなかったり、会話が飛躍したり、意味不明な発言が出ることがあります。
- 陰性症状(健康な人に見られる機能が欠ける)
- 感情が平坦で、感情の起伏が少なくなる。
- 社会的な孤立や引きこもりが進むことがあります。
- 意欲の低下や生活の質の低下、記憶力や集中力の衰えが見られることもあります。
- 認知症状(認知機能の低下)
- 記憶や注意力、問題解決能力、計画立てや意思決定などの実行機能に障害が出ることがあります。
統合失調症の原因について
原因
統合失調症の具体的な原因は完全には解明されていませんが、次の要因が関与していると考えられています:
- 遺伝的要因:家族内で発症することが多く、遺伝的な素因が影響しているとされています。
- 神経化学的要因:脳内の神経伝達物質(特にドパミンやグルタミン酸)の不均衡が関与しているとされています。
- 環境的要因:ストレスやトラウマ、薬物使用、社会的孤立などがリスクを高める可能性があります。
統合失調症の治療について
治療方法
統合失調症の治療には、薬物療法と精神的なサポートを中心とした療法が組み合わせて行われます。
- 薬物療法:抗精神病薬が使われ、症状の軽減を目指します。特にドパミン受容体に作用する薬が多く、陽性症状を改善する効果があります。
- 精神社会的療法:カウンセリングや認知行動療法、リハビリテーションを通じて、社会復帰をサポートします。生活スキルや精神的な支援を強化することが目指されます。
- 入院治療:症状が急性に悪化した場合や重症化した場合には、入院して治療を受けることが必要となる場合があります。
回復へ向けたケアについて
生活支援
統合失調症の患者は、適切な治療を受けることで症状が改善し、社会生活を送ることが可能になりますが、長期にわたる支援が求められます。家族や医療従事者、福祉関係者からのサポートが大切です。
結論
統合失調症は適切な治療を受けることで回復が可能な病気です。早期の診断と治療が重要であり、病気に対する理解と偏見をなくすことが、患者が社会で生活しやすくなるための大切な取り組みです。
よくあるご質問
FAQ統合失調症は、再発するおそれはありますか?
場合によっては、再発する可能性があります。
統合失調症は、薬物療法と本人・家族の協力の組み合わせ、再発予防のための治療とその継続がとても大切な疾患であり、
薬物療法・行動療法などを組み合わせた治療を継続していくことで再発率を抑えることが可能です。
統合失調症の症状が回復してきました、薬を飲まなくなるとどうなりますか?
再発の可能性が高くなってしまうことがあります。
統合失調症の多くの場合、薬を止めてしまうと再発の可能性が高くなってしまうことがありますので、再発を防ぐためには継続した薬物治療が必要です。どうしても継続的に服用できない場合には、一度ご相談ください。
統合失調症の治療に使われる薬にはどのようなものがありますか?
抗精神病薬と呼ばれる薬など複数種類あります。
統合失調症の治療に用いられる薬は、抗精神病薬と呼ばれています。この薬を飲むことで、感情不安定、妄想、幻覚等の症状を軽くすることができます。詳しくはお尋ねください。
統合失調症の治療にはどれぐらいの期間がかかりますか?
治療期間が時には数十年にもおよぶ場合もあります。
統合失調症は慢性疾患の1つであり、治療期間が時には数十年にもおよぶこともあります。しかし、きちんと治療をしていけば、社会生活を続けていくことができる疾患の一つです。