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Hidamari Kokoro Clinic
大人の発達障害
大人の発達障害
公開日: 2022.05.07 更新日:2024.11.02
[ Index ]
大人の発達障害って何でしょうか
『人間関係で上手くいかない』、『周りと違和感をずっと感じている』
周囲との違和感や人との関わりで上手くいかない時、それはもしかして”大人の発達障害”や“大人のADHDの影響かもしれません。
大人になって症状が顕在化して診断されることが増えた
「大人の発達障害」
『大人の発達障害』とは幼少期や学生のころからずっと抱えていた周囲との違和感が、大人になって顕在化したりすることで診断される発達障害のことです。
大人の発達障害には、ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)・LD(学習障害)といった分類があります。
ここでは成人における診断頻度の多い、ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)について解説を行っております。
ADHD・ASDで感じる、”違和感”・”苦手”の違いとは
ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)においては感じる違和感にも、少し違いがあります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)で感じやすい違和感とは
- 順番を守るのが苦手
- 忘れ物や不注意が多い
- 予定の管理が苦手
- 片づけや整頓が苦手
- じっとしていることが苦手
な傾向が特徴でもあります。
一方、ASD(自閉症スペクトラム)で感じやすい違和感とは
- 相手の気持ちを理解するのが苦手
- 場の空気を読むことが苦手
- コミュニケーションをキャッチボールし続けるのが苦手
- 時間や先を見通した計画的な行動が苦手
- あいまいな表現の意図を理解するのが苦手
などの面が特徴でもあります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)においては「コミュニケーションの能力」や、「整理整頓や計画」、「感情の理解」などの面に関する違和感やエピソードの確認は重要なのです。
大人の発達障害?『でも幼少期からある症状』
幼少期から”失敗と学び”を繰り返し成長しながら、カバーしている面もある
「コミュニケーションの能力」や、「整理整頓や計画」、「感情の理解」などの面については、
疾患の有無に関係なく、ほとんどの子供が、幼少期から周囲の人との関わりの中で少しづつ触れていくものであります。つまりは上手くいったこと、いかなかったこと、できることや苦手な事のように、皆それぞれ多くの特性をもつ人へと成長を遂げていきます。
じつは幼少期や学生の頃から、多少少なりとも症状が出現している方の多くが、その違和感や症状を”悩み”として捉えている方ばかりではなく、自分への自己理解が深まり失敗や経験や学びを元に、次第に順応して学校生活を送っている方も多いのです。
そのために、幼少期や学生時代には発達障害と診断をされない方も多いということなのです。
なぜ『大人の』発達障害なのか
なぜ、大人になって症状が顕在化するのでしょうか?
幼少期や学生の頃感じた、『周りと感じる違和感』や『人と上手くやるのが苦手』の中心にある、「コミュニケーションの能力」や、「整理整頓や計画」、「感情の理解」などの面というのは、学校生活を送る中で少しづつ順応されていく面があります。
しかし、社会人になるにつれて、集団生活での配慮よりも、個々で責任を伴うような場面、そして臨機応変さを求められる場面が非常に多くなります。
支障が大きく影響することが増えて、抑うつ症状を呈してしまうことも少なくない
そのような場面では、「うまくいかない」・「相手とのコミュニケーションがうまく取れない」などの支障が大きく影響する回数が増え、ネットで大人の発達障害をたまたま見つけて合致する部分を見つけたり、抑うつなどのメンタルの不調を合併して受診して初めて、大人の発達障害の診断に至ることも多いのです。
つまりは、幼少期や学生の頃のADHD・ASD症状が軽い・あるいは見つかりにくかった方が、
大人になって社会で活動するようになり、不調を呈したきかっけに、初めて「大人の発達障害」と診断されることが実は非常に多くなってきているのです。
【結婚や家族、会社】生じやすいすれ違いとは
コミュニケーションや人間関係の構築が重要視されるステージ
幼少期や学生時代に求められるのは、”集団生活”や”集団行動”が重視されがちです。
もちろん大人になっても”集団生活”は切っても切り離せなくなりますが、大人になると「個人の責任」や「個人の振る舞い」が、「集団生活」に加えて、一層重視されるようになります。
つまり就職や結婚など大きな人生の変化を迎えることで、学生の時と異なり、大人になると周囲の人とのコミュニケーションや人間関係の構築が更に重要視されてくるのです。
小さいコミュニティーでは、存在感がより顕著となる
そのような取り組みの中で、自らコミュニティーに属し、そして築いていくことが必要になり、そのためには何よりも相手とのつながりや関わりが重要になります。
特に、大人の発達障害の症状は結婚や家族、更には会社などの面で、苦労に繋がってしまうことがあるのです。
密なコミュニケーションが必要な場面で差が生じやすい
「コミュニケーションの能力」や、「整理整頓や計画」、「感情の理解」などの面の苦手さから、
結婚相手や家族との生活の中では、【分かってくれない】・【自分の事ばっかり】などといったギクシャクが出たり、仕事面でも【融通が利かない】・【ミスが多い】・【協調性がない】といった評価にもつながってしまいます。
そして【やっぱりうまくいかない】と自己否定感が強くなってしまいます。
うつ病や不安症などにかかりやすく、遷延化もしやすい
人間関係のストレスは心身の不調に繋がりやすい
人間関係でぎくしゃくすることが多くなると持続的なストレスが大きくなり、うつ病や不安症にかかってしまいやすくなります。
また、うつ病や不安症の治療を開始し、抑うつや不安の症状が軽減されたりコントロールされていても、コミュニケーションの不得手さから復職や再発にも影響を与えて人間関係や生活面に影響を及ぼしやすくなってしまうのです。
複合的な治療も大切
大人の発達障害の治療は、メンタル不調の治療とともに、精神療法などを用いて行動療法や環境調整など、大人の発達障害の症状の特徴を理解した生活環境の調整が重要でもあります。
大人の発達障害と診断されると落ち込んでしまうかも...知るのが怖いという方へ
欠点ばかりに注目されがちですが、特性を生かした長所が見えてくることも
大人の発達障害は、コミュニケーション能力の欠点や失敗に注目されがちですが、独自の感覚や視点を持つ方が多いというのも特徴面であります。
多くの方が持つ視点とは、違った目線で物事捉えることができる
つまりは、ユニークな表現や提案ができたり、更には行動力など、長所となる部分も実は多いのです。
アイデアや行動力さらには、芸術や音楽といった独創性のある視点での発想も、評価されることも多いのです。
まずは自分の特性を知ることから、始めてみませんか?
もし、辛い・しんどいとお考えの方は、心療内科・精神科・メンタルクリニックなどの医療機関まで相談をしてみませんか?
よくあるご質問
FAQ双極性障害と言われ、お薬を飲んでいますが、日常生活(職場や学校、家庭、人間関係で)で上手く行きません。
日常生活の支障やメンタルの不調には、いくつかの疾患の合併も考慮されます。
例えば、双極性障害(躁うつ病)だけではなく、ADHDなどの併存の可能性も考えられ、日常生活がより不調を感じやすいなどの傾向を抱いている方もいらっしゃいます。一度当院にご相談下さいませ。
ADHDって何ですか?
ADHDは(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder = AD/HD)は、別名には注意欠陥多動性障害とも呼ばれ、不注意(集中力がない・気が散りやすい)、多動性(じっとしていられない・落ち着きがない)、衝動性(順番を待てない・考える前に実行してしまう)の3つの要素がみられる発達障害のひとつです。
ADHDの診断には幼少期の行動がポイントになると書いて有りました。子供の頃は、取り立てて問題がなかった様ですが…?あまり 覚えていません。
思い出せればどんな些細な事でも結構です。お聞かせ下さい。
もし可能でしたら、親御さんやご主人、身近な方からのエピソードや、当時の様子を記載した内容や母子手帳や学校の連絡帳や通知表などありましたらお持ちくださいませ。
ADHDの治療のゴールって何でしょうか?
ADHDの治療の目標としては、「治す」というより、「元々持っているご自分の特性や個性を活かして豊かに生きる。」という考え方も一つにはあります。
また職場や学校、家庭での悪循環が調整されたり、あるいは好転することにより、自信を持って貴方の特徴と折り合え、社会生活を送ることができることを目指していく事でもあります。
ネットを見ていたら、自分の子どもがADHDでは、と思います。
一度診察にお越しいただけましたらと思います。
初めて受診するときには、お子さんの日頃の行動や様子を具体的に記録したメモや書面を持参いただけると良いです。また、母子健康手帳、保育園時や幼稚園時の連絡帳、小学校の通知表やお子さんの自筆によるノートなども参考になります。